世界各国の食材を使い、火を使った料理を中心に提供する「180°Modern Fire Grill」(G/F, Yu Yuet Lai Building, 43-55 Wyndham Street, Central TEL 6606 8180)が9月18日、中環の雲咸街にオープンした。経営はHORAホスピタリティーグループで、香港内3店舗目の展開となる。
「180°」の店名は、グリルの高温、炎の轟、余熱されたオーブンを象徴するものとして名付けた。火の力で素材を変える調理哲学を掲げ、「シンプルな食材を大胆かつ奥深い料理へと仕上げていく」という。共同創業者でグループのセドリック・ツィア(Cedric Tsia)総料理長は「国籍やラベルに縛られない、ただ火を使った正直な料理」と位置づける。
内装はアトリエ・シャンが手がけ、火の温度変化を空間に落とし込んだ。入り口のコンクリート壁から始まり、木材や炭化した質感を取り入れたバー、そして赤褐色のトラバーチンやテラコッタで彩られたオープンキッチンへと続く。「炎の物語を体感できる」設計に仕上げた。
看板料理の一つであるスモークチキン「Hot Smoked Chicken」(328香港ドル)は、3日間熟成した鶏肉をチェリーウッドで燻製(くんせい)し、ダークソイをまとわせて艶やかに仕上げた。
魚料理では台湾産のスレッドフィンを塩と砂糖で軽く漬け込み、炭火で皮を香ばしく焼き上げる「Threadfin」(185香港ドル)がある。外はパリッと、中は繊細に仕上げ、キュウリやフェンネルのサラダと生アーモンドやニンニク、パン、オリーブオイル、ビネガーなどを乳化させて作る「アホブランコソース」が「奥行きを添える」という。
フランス産ムール貝を炎で開き、独自のワイン文化と自然環境で知られるジュラ地方のヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)ソースとフランス産のスパイス「エスペレット唐辛子」で仕上げたムール貝「French Mussels」(168香港ドル)は、海と燻製の香りを出した。タコのグリル「Octopus」(299香港ドル)は、ガーリックマッシュポテトやチョリソーアイオリと共に地中海の風味を出すようにしたという。
ローカル食材を生かし、イカの炭火焼きにウニクリーム添えた「Live Local Squid (295香港ドル)は、鮮度の高い香港のイカに濃厚なウニソースとイクラを合わせた。ほかにも、キハダマグロ中トロのブリオッシュトースト「Yellowfin Tuna Chutoro」(118香港ドル)は、炭火で軽く炙(あぶ)った中トロにオレンジとカンパリのジェルを合わせ、脂のうまみとかんきつの苦みを調和させた。
日本産コシヒカリを牛脂とだしで炊き上げ、香ばしいおこげを作り、仕上げに骨髄とガーリックチップを加えた「Bone Marrow Rice」(128香港ドル)は広東の土鍋ご飯をモダンに再解釈したもの。
デザートにはチョコレートデザート「Chocolate Lava」(138香港ドル)を用意し、香港発のクラフトチョコブランド「Conspiracy」の75%ダークチョコを使い、濃厚な溶岩ケーキにバニラソースを添える。
バーメニューも火をテーマに展開。「Burnt Harvest」はみそを漬け込んだバーボンを使い、「Red Ember」はハラペーニョを漬け込んだテキーラ、「Last Flame」(以上118香港ドル)はメスカルとコールドブリューコーヒーを組み合わせる。
営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=17時~24時。