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香港初の5カ年計画発表 本土との協調を強調

香港初の5カ年計画を発表

香港初の5カ年計画を発表

 李家超(John Lee)行政長官が9月16日に香港として初めての5カ年計画(2026~2030年)を発表し、同日に施政方針演説も行った。

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 計画の中心には、北部都会区(Northern Metropolis)構想の推進と加速が位置づけられている。これまで香港は中国本土との経済的な協力を深めてきたが、今回の計画により、中国式の5カ年計画に倣った枠組みが香港に導入されることとなる。今後は、この計画が香港経済の中期的な方向性を示し、施政方針演説を通じて具体的な施策が明らかにされていくことになる。

 中国は、5年ごとに政策運営の柱となる計画ななる5カ年計画を策定しているが、現在は2026年~2030年を対象とする「第15次5カ年計画」を推進中。香港も中国本土に倣い、香港版の5カ年計画を導入することになった。

 香港がイギリスの植民地だった時代はレッセフェール(自由放任主義)を掲げ、政府は経済活動に積極的に不介入という立場で、香港経済は民間が主導して行ってきた。1997年に香港が中国に返還されてからもレッセフェールの精神は引き継がれた一方、ゆっくりと両経済が緊密になっていった。そして、返還後約30年で政府が主導する中国式を導入することになった。

 香港初の5カ年計画は、繁体字版で114ページ、英語版で132ページある。それによると、一国二制度の堅持、民生を基本とする、行政主導を堅持などの7つの基本理念が提示された。国際競争力と影響力を高める、北部都会区の建設を加速・効率化する、国家全体発展のために統合と貢献するという5つの主要目標を掲げた。

 併せて、開放的で、包容力があり、自由で、発展し、安全な香港を実現するための6つ主要分野を明示。具体的には、1=金融、貿易などの4つの分野について機能と高度人材のハブとしての機能強化、2=全面的な国際競争力の強化、3=粤港澳大湾区(Guangdong-Hong Kong-Macao Greater Bay Area)の建設の深化と地球規模のネットワークの構築、4=北部都会区の建設と配置の最適化、5=福祉の向上と社会保障制度の整備、6=発展と安全のレベルアップと公共ガバナンスの効率性を高めるとある。

 1つ目の4つの分野と高度人材では、金融、航空運送、航空ハブ、貿易の4つを強化する。金融はオフショア人民元業務の中心地としての発展、資産・ウェルスマネジメントの強化、新規公開株式(IPO)をよりしやすくする制度にするなど。航空運送・航空ハブでは、量を扱う港から価値の高い港への転換を行う。貿易では、自由貿易、ゼロ関税を維持し、香港と中国の中国内地と香港の経済貿易連携緊密化(CEPA)の拡大を目指す。高度人材では「三大創科園区、五大研發機構(Three Major Innovation and Technology Parks and Five Key Research and Development Institutions)」として香港科学園(Hong Kong Science Park)、数碼港(Cyber Port)などを三大拠点として科学技術を発展させ、人工知能(AI)を既存の産業にうまく融合させる。

 2つ目の国際競争力の強化は、灣仔(Wanchai)に拠点を置き、国際紛争を調停で解決する国際調解院(International Organization for Mediation)への支援、知的財産を保護するメカニズムの整備、特許制度を改革し、技術移転や商業化をしやすくし、効果的に使えるようにする。香港を中国と海外の文化交流拠点として発展させるため、芸術・文化、スポーツ、観光を連携させる。

 3つ目の大湾区は、ハード面として広東省、香港、マカオの3つを結ぶ鉄道網を整備する。ソフト面として、専門資格の相互承認、医療サービスでの提携、人や物流の移動をしやすくする。

 4つ目の北部都会区は、大学、教育、科学技術、産業、人材+都市建設の5つが一体となった場所を目指す。2026年~27年度から2030年~31年度に、約900ヘクタールの土地に7万戸超の住宅の建設を推進する。規制緩和を軸とした北部都会区開発用の条例を制定し、開発しやすくする。

 5つ目の福祉の向上と社会保障制度の整備や公共ガバナンスでは、教育について、学習・教育・評価という過程の中でAIを段階的に組み入れる。愛国教育を行いつつ、世界的な視野を持てるようにする。医院管理局が管轄する公立病院では2031年までに病床数を約3万5000床、手術室約360室に増加させることを目標とする。細分化された狭小住宅である「●房(subdivided units)」を段階的に廃止し、2026年~27年から2030年~31年度の5年間で、約19万6000戸の公営住宅を供給し、待機時間を2030年~31年度には4年未満にする。また、400億香港ドルを費やして古い市街地の再開発にあてる。

 6つ目の発展と安全と公共ガバナンスでは、香港の安全保障維持のため、法制度や執行メカニズムの整備を継続的に行う。「AI城市大腦(AI City Brain)」と題して、AIを災害やリスク予測、建物の安全、防災など行う管理システムの研究開発を行う。公務員制度改革も行い、業績評価の仕組みを最適化し、賞罰をより明確にする。公共行政のデジタル化・スマート化を加速させ効率性を向上させる。

 香港政府は、これらを施政方針に落とし込み、香港経済を発展させていく。

 ●=當にりっとう。

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