香港で人気の中東料理レストランバー「BEDU」(40 Gough Street, Central)が2月20日、ブランチメニューの提供を始めた。同店は香港でブラジリアンジャパニーズ「Uma Nota」なども経営するMeraki Hospitality Groupが経営する。
BEDUは、2018年、セントラルの歌賦街にオープン。北アフリカの砂漠から中東の岩だらけの砂浜までを移動する遊牧民ベドウィン族の放浪の旅からインスピレーションを得ている。代々受け継がれてきた料理の伝統、エキゾチックな食材、風味豊かなスパイスを使い、中東の多様な屋台料理文化、地元の旬の食材をモダンなアレンジで紹介してきた。店内には42席を用意。ランチからダイニングまで、時間の変化に合わせて、さまざまなシチュエーションで利用できるようにする。
昨年秋に料理長に就任したイラン生まれイラン育ちのアリ・アフマドプール(Ali Ahmadpour)シェフはソフトウエアエンジニアリングを学んだ後、シェフに転身。中東料理とペルシャ料理で12年の経験を積んできた。家族に反対されながらもシェフになったのは、「15歳の時にイタリア料理店でアルバイトしながら料理の世界に触れ、料理が大好きになったから」だという。
アリシェフは、イランの人気店を経て、オマーンのシャングリ・ラ バールアルジサホテルで中東料理のシェフを務めてきた。自身のルーツを大事にしながら、5つ星ホテルなどのキャリアで学んだ技術でグネチャースタイルを作り上げる。
ブランチメニューは、シェアスタイルの前菜、メイン、デザートをセットにしたもので、さまざまな風味を持った冷製と温製の「メッゼ」で始まり、熱々でふわふわした自家製フラットブレッドは、オリーブオイル、スパイスをトッピングしたひよこ豆のフムス、季節の野菜などと共に提供する。ほうれん草の濃縮ヨーグルト「ラブネーは」、トルコで食べられるキュウリとヨーグルトの冷製スープ「ジャジュク」からヒントを得たもの。ピリッとした乳製品だが、ヨーグルトを漉(こ)してクリーム状にしたもので、ほうれん草、ミントにトーストしたクルミを添えた。外はカリッと、中はふんわりのひよこ豆のコロッケ「ファラフェル」に松の実のサルサ、角切りマンゴーのピクルス、地中海のゴマペースト「タヒニ」のドレッシングをかけたものも用意する。
メイン料理もシェアで注文するスタイルで、ペルシャの伝統的なヨーグルトベースにマッシュナスのディップをのせる「ボラーニ」にインスパイアされた料理。半分に切ったナスを柔らかくなるまでローストし、豆腐ソースを加え、カリカリのニンニクとミントを添えた。
鶏肉料理「Chicken Lari」は、グリルした柔らかい鶏もも肉に、ハーブ、レモン、ショウガ、赤唐辛子の風味を利かせ、ニンジンのフムスとハーブ風味の「チェルムーラ・チリソース」を添えた。同店オリジナルのスパイスでマリネしたジューシーな子羊のすね肉「Roasted Lamb Shank」は、パラパラとした食感の長粒米「バスマティ」、イラン料理に欠かせない調味料の一つである赤い実の「バーベリー」、スパイス、ナッツで仕上げたペルシャンバーベリーライスの上にのせて提供する。
ブランチメニューの提供時間は、土曜・日曜・祝日の12時~16時。価格は440香港ドル。併せて、ハッピーアワーも始めた。毎日17時~19時、ワイン、ハウススピリッツのほか、パイナップルティー、アップルミントレモネードを50香港ドルで、マルガリータ、アペロールなどを60香港ドルで提供する。スナックは40香港ドル~70香港ドルで、スモーキー・フムス、フラットブレッド、季節のピクルスのほか、ケバブのようなサンドイッチ類も用意する。
営業時間は、ランチ=12時~15時、ハッピーアワー17時~19時、ディナー=18時~22時。月曜定休。