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香港アートフェスティバル開催へ 2019年以来のフル開催

「香港藝術節(Hong Kong Art Festival)」が2月22日に開幕、バイオリニストの諏訪内晶子さんもコンサートを行う

「香港藝術節(Hong Kong Art Festival)」が2月22日に開幕、バイオリニストの諏訪内晶子さんもコンサートを行う

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 毎年恒例の「香港藝術節(Hong Kong Art Festival)」が2月22日に開幕する。昨年はコロナ禍でプログラム数を減らす形を取ったが、今年はアフターコロナとして2019年以来のフル開催となることから、香港市民も大きな期待を寄せている。

クロージングは、上海芭蕾舞團(Shanghai Ballet Company)による「花樣年華(A Sigh of Love)」を上演

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 1973年に始まり半世紀以上の歴史を持ち、今年で52回目。3月24日までの32日間にわたり開催する。フル開催に戻った今年は、会場数は21カ所、演目数は45、上演回数は150を超え、1400人のアーティストとパフォーマーがショーを繰り広げる。数字的にも、コロナ禍前とほぼ同じ水準に戻る。

 オープニングを飾るのは、バイエルン国立歌劇場によるリヒャルト・シュトラウスが手がけた作品のオペラ「拿索斯島的亞莉安●(Ariadne auf Naxos/ナクソス島のアリアドネ)」。クロージングは、上海芭蕾舞團(Shanghai Ballet Company)による「花樣年華(A Sigh of Love)」を上演。同バレエ団のオリジナル作品で1930~40年代の上海で個人の欲望と家族の義務の板挟みになる2組のカップルを描く。

 日本からは、バイオリニストの諏訪内晶子さんがルツェルン音楽祭弦楽合奏団とのコラボレーションしたコンサートを行う。モーツァルト、プロコフィエフらの名曲を演奏。ドラマーの川口千里さんは香港小交響楽団(Hong Kong Sinfonietta)と共演。シンフォニエッタと契約している地元の作曲家、伍卓賢さんによる新作「繋星(Fly)」の演奏に合わせてドラムをたたく。

 このほか、ジュリアス・シーザーを京劇で行うという新しい発想の「凱撤(Julius Caesar)」が話題を呼んでいるほか、中環(Central)にある大館(Tai Kwun)でもパフォーマンスを予定する。

 2024年の予算は2023年と同じ1億5,000万香港ドルだった。内訳はスポンサーと寄付によるものが7,200万香港ドルと48%を占める。香港賽馬会慈善信託基金(HKJC Charities Trust)がメインスポンサーで、中国工商銀行(亜洲)(ICBC)、信興集団(Shun Hing Group)などが名を連ねる。公式航空会社としてキャセイパシフィック航空が今年から就任するほか、公式ホテルとして、昨年のグランドハイアットのほか、今年はザ・ランガムが加わった。アートフェス側は名前を公表していないが、個人で14万香港ドル以上の寄付をした人もいるという。

 ほかに、チケット販売が予算の25%、3,750万香港ドル、康楽及文化事務署(LCSD)を通じた補助金は同12%の1,800万香港ドル、その他、同15%の2,250万香港ドルという内訳。チケットはURBTIX各店とCityline、ネットで販売している。

 同フェスにより関心を持ってもらうのと同時に、上映作品そのものについて、より理解を深めてもらいたいという思いから特設サイト「HKAF・DIGITAL」を開設。作品の裏側などを描いた動画を無料で公開している。

 ●=女へんに尼。

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