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香港の大館、辰年祝うプロジェクションマッピング 監獄のテーマも

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 香港の旧中環警察署(舊中区警署)などの跡地を文化複合施設として再開発した「大館(Tai Kwun)」(10 Hollywood Road, Central, Hong Kong)で1月24日、辰年を祝うプロジェクションマッピング「InnerGlow2014」がスタートした。

プリズンヤード(Prison Yard)には、監獄テーマのモチーフも

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 16の歴史建築と2つの新築ビルから成る構内は、中央に広場「パレードグランド(Parade Ground)」が広がる。今回のプロジェクションマッピングも、最も古い建物で警察の宿舎だった築160年の營房大樓(Barrack Block)を中心に展開する。同施設のプロジェクションマッピングは9月にも行ったが、今回はメインの広場だけでなく、高い壁に囲まれた囚人の運動場として使われた「プリズンヤード(Prison Yard)」にまで展開を広げた。

 メインとなる營房大樓(Barrack Block)では、今年のテーマ「Dragon Tales」のプログラムを披露。 神話にインスパイアされたイラストとアニメーションを用いた。音楽は伝統的な広東語の曲と現代音楽を融合させ、風景、古代のテキスト、龍の姿などが次々と現れる。18時30分から30分ごとに21時まで1日6回、光のショーを繰り広げる。

 ●典乍街と荷李活道が交差する入り口付近の石畳のスロープ「ポッティンジャーランプPottinger Ramp」には、3つのテーマ(ネオン、ストリーム(小川)、ドラゴンの旅)を表現する。香港の象徴的な看板にオマージュを捧げたデザインや魚が岩の間を泳ぎ、トンボが水面をかすめ、スロープを蛇行するようにドラゴン(龍)をあしらった。

 プリズンヤード(Prison Yard)での展開は「InnerGlow Searchlights」と題し、香港で学ぶ香港人の大学院生や学部生、外国人も含めた多文化的な環境で学ぶ学生たちが参加し、作品を完成させた。これは、メンターシッププログラムとして、アート、クリエーティブメディア、映画、デザインを専門とする学生たちが、今回のプログラムも手がけた The Electric Canvasと大館のキュレーター指導の下で、自分のアイデアを試す特別な機会が与えられた企画。毎日18時45分~21時15分、展開する。

 これらのプログラムは、香港ジョッキークラブのチャリティーズ・トラストを通じて提供される資金とCLPホールディングス社からの援助によりによって実現した。

 The Electric Canvasとのマネジングディレクター兼プロジェクションデザイナーであるピーターミルン(Peter Milne)さんは「3回目の企画で大館に戻ってくることに興奮し、エキサイティングな学生指導プログラムに参加できることを誇りに思う。私たちのデザイナーは大館のキュレーターチームと協力し、学生アーティストのグループがオリジナル作品を制作する際のアドバイスやサポートを行ってきた。私たちの知識と経験を地元の技術や才能と共有することは関係者全員にとって素晴らしい機会であり、InnerGlowはやりがいのあるプロジェクト」と話す。

 開館時間は8時~23時。プロジェクションマッピングは2月14日まで、毎日行う。

 ●=石へんに乍。

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