香港を代表する宝飾ブランドを展開する周大福珠宝集団(Chow Tai Fook Jewellery Group)が5月15日、尖沙咀・廣東道に世界旗艦店をグランドオープンした。創業97年の歴史と中国工芸の美を現代的な空間に融合させ、「周大福の家(Home of Chow Tai Fook)」をコンセプトに掲げる新店舗は、同社のブランド変革を象徴する存在に位置づける。
MBTIや十二支などをもとにチャームブレスレットを作ることができる体験エリア
開業セレモニーには鄭志●(Sonia Cheng)副会長、マネージングディレクターの黄思淇(Kent Wong)さんに加え、グローバルブランドアンバサダーの楊洋(Yang Yang)さん、韓国の人気グループRed VelvetのSEULGIさんが登場。乾杯で新章の幕開けを祝った。楊洋さんは唐代の四弁花モチーフを取り入れた新作「DAWNコレクション」をまとい、来場者とも交流。SEULGIさんも同コレクションのネックレスとイヤリングを身に着け、華やかさを添えた。
店頭で来場者を迎えるのは、高さ2.1メートル、幅2.3メートルの「金のいちょうの木」。約3500枚の純金の葉を用い、50人の職人が延べ6万時間をかけて2016年に完成させたという作品で、長寿と繁栄の象徴としてブランド精神を体現する。イチョウは「長寿と繁栄の象徴」であり、周大福の精神を体現してグランドフロアの正面入り口に設置した。
館内入口付近には創業1929年以来の歩みを紹介する「ヘリテージ・パビリオン」を開設。古代金工技術の保存活動や学術機関との協働を展示し、文化的意義を強調する。「Charm Your Path」と題したパーソナライズ体験も香港で初導入。MBTI性格診断や十二支、占星術に基づき、顧客自身のチャームブレスレットを組み立てることができる。
周大福は1929年に広州で創業し、戦後香港に拠点を移した。中国伝統の金細工技術を継承しつつ、斬新なデザインと信頼性で市場を拡大。香港・中国本土を中心に5000店以上を展開し、現在は「HEARTS ON FIRE」「ENZO」「MONOLOGUE」など複数ブランドを擁する世界的ラグジュアリーグループへと成長した。2011年には香港証券取引所メインボードに上場し、持続的な成長と株主価値向上を掲げている。
グランドオープンに先がけ4月27日、新たにホームデコールライン「Chow Tai Fook Home」についても発表した。フランスの名門磁器ブランド「ベルナルド(Bernardaud)」との協業によるテーブルウエアコレクションを皮切りに、宝飾からライフスタイルへと事業領域を広げていく。
2024年から進めてきたブランド変革の一環として、店舗デザイン刷新と商品ポートフォリオ拡充を進めてきた。今回の「Chow Tai Fook Home」はその延長線上にあり、宝飾の枠を超えて日常生活に芸術性を取り込む試みである。副会長の鄭志●(ソニア・チャン)さんは「周大福は長年にわたり中国工芸の守護者であり続けてきた。ホームデコールへの進出はその自然な進化であり、顧客の日常に芸術を届けるもの」と語る。
第1弾となるテーブルウエア「Rouge」「Ginkgo」シリーズは、フランス磁器の老舗ベルナルドと共同開発した。世界的工芸技術と現代的デザインを融合し、食卓を彩る芸術作品として展開する。これにより周大福は「中国発グローバルラグジュアリーグループ」として、ライフスタイル分野における存在感を強めていくとする。
営業時間は10時30分~21時30分。
●=雨かんむりに文