香港人が好む麺料理の一つ「雲南過橋米線」を提供する「銀米(Yinmi)」(11/F, Shop 1104, Times Square, Causeway Bay, Hong Kong TEL 2152 3833)が5月3日、銅鑼湾のタイムズスクエア(時代廣場)に旗艦店として新店をオープンした。昨年12月にK11 MUSEAで香港初上陸を果たして以来、連日長蛇の列となり、今年2月には尖沙咀のハーバーシティ(海港城)に2号店を展開。勢いそのままに銅鑼湾に3号店の出店となる。
香港では1990年代以降、雲南米線を提供する店が急速に増え、街の食文化に深く根付いてきた。もともと雲南省発祥の「過橋米線」をベースに、香港では辛さやスープの種類を自由に選べるスタイルが人気となり、庶民的な日常食として定着している。「譚仔」などの大型チェーンをはじめ、個人経営の専門店も数多く存在し、香港の街角で最もよく見かける麺料理の一つとなっている。
新店は広々とした空間に木材を基調としたインテリアを配し、民族家具や民族制服をまとったスタッフが迎えることで、現地の雰囲気を感じ取れるように視覚も意識したという。同店では、具の一つ一つを正方形の小さな木の皿に載せ、ダイス状の「九格木箱」に並べて席に並べて配置する。
「銀米」の最大のこだわりは、毎日16時間かけて仕込む2種類の特製スープ。鶏や豚骨など十数種の食材を煮込んだ黄金色のオリジナルスープ「招牌原湯」(Signature Original Broth)(68~128香港ドル)、雲南特産の青パパイアやトマトに似たタマリロを用いた酸味ある「野果酸湯」(Wild Fruit Sour Broth)(68~128香港ドル)があり、どちらも昆明市の●中産の乳酸発酵させた米の生地から作る米麺(米線)である「酸漿米線」と合わせることで、「深い味わいと健康効果を兼ね備えた一杯になる」という。価格は選ぶ具材の組み合わせによって異なる。
店内では「儀式感」を重視し、3分間の「三分鐘上湯儀式」を徹底する。300度に熱した石わんを提供することで、スープを98度に保ち、客が自ら宣威ハム、牛肉、エビ、アワビ、ウズラの卵、冬虫夏草に似たキノコ「花茸」など約20種の具材を順に投入していく。この方法で調理すると瞬時にうまみが閉じ込められるという。雲南直送の黄キクラゲやアミガサタケなどの高級食材も使う。
タイムズスクエアとハーバーシティの2店ではベジタリアン向けに、野菜とキノコ類をふんだんに使った「素米」(Vegetarian Mushroom Rice Noodles)(98~128香港ドル)も用意した。九格木箱に並ぶキヌガサダケ、草芽、蕃、空心菜などを、ヤマドリタケモドキやアンズタケの濃厚なスープに入れることで「清新な味わいと芳香が広がる」とも。
銅鑼湾新店限定で、雲南省特産の野生キノコと鶏肉を組み合わせた薬膳系火鍋「雲南野生菌滋補養生鶏湯鍋」(Yunnan Wild Mushroom Nourishing Chicken Soup Pot)(168~198香港ドル)は、高山雪菌や龍爪菌など多種の野生菌を鶏スープで煮込み、米線と合わせた滋養鍋に仕上げたもの。さらに、香ばしい熱油をかけて仕上げる「油●佐料牛肉」(Beef with Hot Oil Dressing)(138香港ドル)、芳醇(ほうじゅん)な香りの「雲南牛肝菌●飯」(Yunnan Porcini Rice)(118香港ドル)や濃厚な「豬肉雜醤小鍋米線」(Minced Pork Rice Noodle Pot)(HK$98)など、主食メニューも充実させた。
麺に添える小皿料理も用意した。南米原産の果実「タマリロ」を蜜漬けに仕上げた「蜜漬樹番茄 (Candied Tree Tomato)」(48香港ドル)、雲南の少数民族・白族(ペー族)の伝統料理をアレンジした豚のスペアリブ「排骨」に薄荷(ハッカ)を合わせ、民族料理ならではの香りと食文化を表す「白族薄荷炸排骨 (Bai-style Mint Fried Ribs)」(78香港ドル)のほか、タイ(●)族の家庭料理を思わせる素朴なジャガイモ料理「●味春洋芋 (Dai-style Spicy Potato)」(58 香港ドル)には、香辛料を利かせた味付けで雲南地方らしさを出す。
営業時間は11時~23時。
●=さんずいに眞、●=さんずいに刷、●=火へんに悶、●=人へんに泰