香港全域で鉄道網を運営する香港MTRは紅●駅構内で開催する大型鉄道展「Station Rail Voyage: Explorer(載遇・站見)」を5月16日に再開すると発表した。展示は従来のレイアウトを拡張し、引退車両の展示などは維持した上で、運転シミュレーターや体験型コンテンツを新たに導入。鉄道の舞台裏を学びながら、香港の都市発展と鉄道の歩みを一度に体感できる場として刷新する。
今回の目玉は「Becoming a Train Captain」シミュレーション体験。来場者は運転士訓練用の模擬運転台に入り、列車操作の基本を学ぶことができる。参加には事前予約と専用パッケージの購入が必要で、体験者には限定記念品も用意。パッケージは4種類用意しており、最も手軽な「Basic Package」(68香港ドル)はシミュレーション体験、修了証、ランダムな列車キーホルダーが含まれる。「Standard Package」(198香港ドル)では鉄道テーマのクロスボディーバッグ、「Selected Package」(258香港ドル)には鉄道ボードゲームが付く。さらに「Bundle Package」(428香港ドル)はキーホルダー、バッグ、ボードゲームの全てがそろう。
展示会場は紅●駅コンコース(近C1出口)に設けた。「Railway Everyday」ゾーンでは、来場者が鉄道職員になりきり、トンネル保守や運行管理センターの業務を学ぶことができる。子ども向けには、黄色い制服を着用し、鉄道の管制業務を学ぶプログラムも用意する。
「Fun Railway Corner」では、5体のマスコットと記念撮影ができるほか、「Polite Passenger Challenge」と題した乗客マナー体験が楽しめるようにした。床に敷かれた大型ゲームマットではサイコロを使った鉄道すごろくや模型遊びもできる。
「Start of the Tracks」ゾーンでは、1960~70年代の地下鉄建設の歩みを紹介。トンネル工事用の気圧式グラウト機の模型や設計図、当時の新聞記事などを展示し、1979年の九龍湾駅を再現した座席やモザイク駅名表示も並べる。鉄道と都市の視覚的な結びつきを示す「貴重な」資料群を用意する。
「Moments in Time」ゾーンには、2500枚以上の切符やオクトパスカードを並べた全長5メートルの「チケットウオール」が登場。磁気切符から1997年のオクトパス導入までの変遷を示し、鉄道文化と市民生活の関わりを浮き彫りにする。初代制服や硬貨両替機も展示し、鉄道の日常を懐かしく振り返ることができるようにした。
「Keeps Cities Moving」エリアでは、都市成長を支える鉄道建設の歴史を紹介。4724メートルの高速鉄道トンネル建設に用いられたシールドマシン模型や、各時代の列車模型を間近に観賞できる「Model Train Assembly」も用意し、「鉄道ファンが満足できるような内容を盛り込んだ」という。
展示の締めくくりとなる「Next Stop ... Memories」では、初代電動列車「Yellow Head」、東鉄線の中期改造車「MLR」、ディーゼル機関車56号「I.B. Trevor」、九廣直通車「Ktt」など4編成の退役車両を並べる。反転式案内板やビンテージ時計も設置し、往時の駅の待合風景を再現している。
MTR社の楊美珍CEOは「この展示は香港鉄道の発展史であると同時に、市民の世代を超えた生活の記録でもある。新しい体験型展示を通じて、鉄道が都市と共に成長してきた姿を感じていただければ」と話す。展示は5月16日から毎週、金曜・土曜・日曜と祝日に公開する。
入場無料。要予約。予約は公式サイトで受け付け、30日先までの枠を先着順で開放する。
●=石へんに勘