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世界ピザチャンピオンの店が香港に 黄金のはさみで切るナポリピッツァ

黄金のハサミを用いてピッツァを切るヴィンチェンツォ・カプアーノさん

黄金のハサミを用いてピッツァを切るヴィンチェンツォ・カプアーノさん

 現代ナポリピッツァで受賞歴多数のピッツァ職人、ヴィンチェンツォ・カプアーノさんが4月29日、灣仔の利東街に自身の名を冠したレストラン「Vincenzo Capuano(ヴィンチェンツォ・カプアーノ)」(Shop G04-05, G/F & F01A, 1/F, Lee Tung Avenue, 200 Queen’s Road East, Wan Chai, Hong Kong)をオープンした。ヨーロッパ、中東を中心に40店舗以上を展開してきた同店はアジアではシンガポールに続く出店となる。

店舗外観の様子

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 店舗は約4000平方フィート、2フロア構成で80席を備えた。オープンキッチンからは生地を伸ばす様子から窯焼きまでの工程を間近に見ることができる。ナポリから運んだ職人パスクワーレ・ファッツォーネ製の窯を中心に据え、サンマルツァーノトマトやイタリア産チーズ、生地に使う粉など素材も本場から直送するなど、空間全体をナポリの舞台を再現するように設計したという。

 同店のピッツァを特徴づける雲の意味を持つ「Nuvola(ヌーヴォラ)」と名付けた生地は、製粉会社のムリーノ・カプートと共同開発し、プレ発酵と本発酵を組み合わせ、24~30時間の熟成を経て完成する。水分量は80%に達し、軽やかな食感を実現させた。「グルテンやデンプンが自然に分解され、食後の負担を軽減する役割を果たす」という。

 提供時にはナイフではなく黄金のはさみを用いてピッツァを切る演出も。ナイフでは繊細な生地の「コルニーチェ(縁)」がつぶれてしまうが、はさみなら空気を含んだ構造を保ったまま切り分けられる。単なる食事ではなく、「客と職人が共有する舞台のような体験を演出するのが狙い」だという。

 世界チャンピオンを獲得した代表作で、 イタリア南部発祥のハードタイプのチーズ「プロヴォラ」を使い、手でつぶしたサンマルツァーノトマトと特製ペッパーで仕上げた「Provola e Pepe」(208香港ドル) や、リコッタを詰めたクラストに祖父伝承のミートボール、グラナ・パダーノ、バファローモッツァレラを重ねた濃厚な「Abbraccio e Mamma」(238香港ドル)などをメニューに並べる。さらに、 ボローニャソーセージにピスタチオクリーム、フレッシュタイプのモッツァレラチーズ「フィオルディラッテ」、カルボナーラなどにも使う強い塩味を持つハードタイプのチーズ「ペコリーノ・ロマーノ」を組み合わせた「Tetti Illuminati」(238香港ドル)なども用意した。

 ピッツァは種類も多く、シェフの哲学を象徴する「Don Vincenzo」(238香港ドル)、豪快な素材感を出した「Don Egidio」、ナポリの魂を現代風に表現した「Napolitudine」(以上248香港ドル)など創作性豊かなピッツァも提供する。伝統的な「Margherita」(168香港ドル)や「Marinara Contemporanea」(178香港ドル)もあり、今後、香港限定の特別メニューも準備しているという。

 ほかにも前菜となるブッラータや、カルボナーラ、ニョッキなどのパスタ類、ティラミス、クレームブリュレなどのデザートも含め、幅広いメニューを用意する。

 「今回の香港進出は単なる拡大ではなく、3世代にわたる伝統の継承と現代的革新の融合を示すもの」とカプアーノさんは話す。「ピッツァは食べ物である以上に、記憶、技術、喜びを共有するもの」とも。

 営業時間は12時~23時(5月13日までは、ランチ=12時~15時、ディナー=18時~23時)。

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