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旧正月の訪れ、香港各地で「年宵花市」始まる 辰年グッズなども多数

毎年恒例の「年宵花市」が、旧正月を前に香港各地でスタート

毎年恒例の「年宵花市」が、旧正月を前に香港各地でスタート

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 旧正月を前に香港で2月4日、毎年恒例の「年宵花市」が各地でスタートした。香港島はビクトリアパークの「維多利亞公園年宵市場」のみで、九龍地区は旺角界限街花墟公園、觀塘遊樂場をはじめ4カ所、新界地区は沙田源禾遊樂場、●灣沙咀道遊樂場のほか9カ所、離島は東涌達東路花園のみの開催となる。

花以外にスナックなどの飲食ブースも登場

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 最大規模のビクトリアパークでは、全部で400近い出展社がブースを出し、コチョウランの鉢など旧正月を祝う花を販売するブースが設けられた。2019年以来、久しぶりに花以外にも乾物やファストフードのコーナーも登場。ほかにも旧正月料理、四字熟語の願い事が書かれた短冊「揮春」、来る年の幸福・豊作・金儲けなどを願って貼る「年画」、旧正月グッズ、装飾品などを販売する屋台も設けられた。「乾貨」ブースには、おもちゃ、グッズ、文房具や飾りなど約200アイテムが並ぶ。販売価格は最終日に向けて徐々に安くなっていく傾向がある。

 香港には、「花開富貴(花が開くように富に満ちあふれ、金持ちになれる)」といういわれから、旧正月前に花を買う習慣がある。会場で一番目立つのがコチョウランの鉢で、600香港ドル~1,200香港ドル程度が中心で、さらに大きな鉢になると2,000香港ドル以上の鉢も目立つ。家のテーブルの上に置かれることも多い「水仙花(ソイシンファ)」は、「この香りが新年の幸運。お金をもたらしてくれる」という意味がある。つぼみや花の数で価格が決まり、花市でも値の張る鉢植えの一つになっている。

 「紅桃」と呼ぶ桃の木を大きなバケツに挿して販売する区画もある。桃には恋愛運を上げるいわれがあり、鴻圖(ホントウ)と発音が似ていることから、人や財産との縁をつなぐと考えられている。桃の木はモールなどの広いスペースに飾られることもあり、そこにお年玉袋「利是」を下げた景色も旧正月ならではの光景。

 日本にはないレモンのような黄色い植物「五代同堂(ツナノス)」は黄色い実が特徴で、5世代の繁栄を表すといわれ、子孫繁栄の象徴として捉えられている。カラフルな菊の花「富貴菊」も並ぶ。

 お金を表す「金」、「吉」と同じ音の「桔」が名前に入り、縁起のいい植物「金桔(キンカン)」は1メートル以上にもなる幹にたくさんのオレンジ色のキンカンがなっている。ビルの入り口やオフィスのロビーなどに並べることが多い。観葉植物では、「幸福の竹」ともわいわれ、縁起の良い観葉植物として人気があり、ミリオンバンブーとも呼ばれる「富貴竹(フーグァイジョッ)」があるほか、日本でいうネコヤナギ「銀柳」は赤・黄・青・白など色鮮やかに切り花として販売されている。

 毎年、ブースには大きな声で呼び込みをする若者がいて、今年も大学生や専門学校生などによる学園祭のようなブースも多い。風船やぬいぐるみのほか、辰(たつ)年のため、辰のかぶり物なども目立つ。

 開催時間は8時~翌3時。最終日の大みそか(9日)は翌7時まで。入場無料。

 ●=草かんむりに全

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