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香港で「津軽びいどろ」と青森リンゴを使ったかき氷 限定メニューで

香港で「津軽びいどろ」と青森リンゴを使ったかき氷 限定メニューで

香港で「津軽びいどろ」と青森リンゴを使ったかき氷 限定メニューで

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 香港で日本のかき氷を提供する専門店「Shari Shari Kakigori House 氷屋」3店が2月24日、青森県の伝統工芸品である「津軽びいどろ」と青森県産のリンゴ「春明21」を使ったかき氷の提供を期間限定で始めた。

店舗には青森の金魚ねぶたの装飾も

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 青森県は、2022年8月の香港貿易発展局との「青森県と香港の経済交流等の促進目的とした連携協定覚書(MOU)」の締結を契機として、さらなる経済交流を見据え、伝統工芸品をはじめとする文化を通じた交流事例の創出を狙いとした取り組みを行っている。

 昨年11月には工芸品の活用に関心の高い香港の現地バイヤーとして同店マネジャーELSA MAKさんなどを青森県に招へいし、3日間かけて「津軽びいどろ」「津軽塗り」「津軽組子」「ブナコ」「あけび蔓細工」「津軽打刃物」など7カ所の県内の伝統工芸品を扱う事業者を回った。その中でELSAさんは「津軽びいどろの制作現場を訪れ、その技術やガラス工芸品の美しさ引かれた。実際に香港の店でかき氷を提供する際に使って、その魅了を香港で伝えていきたい」と話し、昨年末、かき氷用の器を、「津軽びいどろ」60個を北洋硝子に特注した。

 同店では青森の伝統工芸品に合わせて、青森リンゴを使ったメニューを開発。香港で人気のある青リンゴの「王林」「名月」「サンフジ」のほか、香港ではまだ出回っていない「千雪」「春明21」「しらかみ」の計6種類を使い、酸化の具合や加工した後の色味などを試した。その中でリンゴを煮た後に皮がピンク色に変わった「春明21」を採用した。

 メニューは「青森リンゴと酒かす」「青森リンゴとジャスミンティー」(以上140香港ドル)の2種類を用意。日本から輸入する薄くふわふわに削った口溶けのいい氷に酒かすソースまたはジャスミンティーソースを覆う。両メニューの上には「春明21」をカットして煮たリンゴのスライスをのせ、砂糖と共にトーチしてカラメル状にしたものと、青森県産のリンゴジュースで作った自家製のリンゴゼリーと一緒に芳醇なバターの香りが特徴のクランブルクッキーをしのばせ、途中で味の変化も楽しめるようにした。

 酒かすも青森県産の日本酒「豊盃」からとれたものを使い、濃厚なソースに仕立てた。文字から連想する味に少し抵抗がある学生を含め、若年層向けにはジャスミンティーソースを用意した。

 同店を訪れたジョーティファ・ザウさんは「インスタグラムの投稿を見て友人と食べにきた。ガラスの器の色使いがとてもきれい。濃厚な酒かすソースとふんわりとしたかき氷、リンゴゼリーがマッチしている」と話し、友人のキング・チャンさんは「ジャスミンソースはさっぱりとしたフローラルな味。カリッとした甘いリンゴと食べると味の変化も楽しめた」と話す。提供開始初日には開店前から行列ができ、来店客の半分以上が「津軽びいどろ」で提供する青森リンゴを使った限定メニューを注文した。2日間で各店150杯以上の売り上げを記録している。

 日本人店主の武慎吾さんは「香港で青森といえば、まずはリンゴを連想する人が多いと従業員から聞き、リンゴを使ったメニューにしようと決めた。ただ、生のカットリンゴは酸化しやすいため、リンゴを煮ることで色合いを統一できるようにした。今回初めてリンゴを使ったかき氷に挑戦するに当たり、リンゴの加工の仕方やさまざまなソースに合わせ試食を繰り返し、試行錯誤してメニュー開発をする時間も楽しめた。リンゴのメニューを定番化できれば」と話す。

 期間限定メニューの提供は2週間程度で、なくなり次第終了。営業時間は、コーズウェイベイ店=13時~22時、セントラルSOHO店=13~22時30分、モンコク店=14~22時30分。津軽びいどろと青森リンゴの特別コラボメニューの提供は3月8日まで。

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