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香港最大手スーパー「恵康」がフードパンダと連携 45分以内に配達

連携を発表した、香港のスーパーマーケット「恵康(Wellcome)」と食品配達プラットホーム「foodpanda」

連携を発表した、香港のスーパーマーケット「恵康(Wellcome)」と食品配達プラットホーム「foodpanda」

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 香港最大手の小売企業であるDFI零售集團(DFI Retail Group)は5月27日、傘下企業で香港の最大のスーパーマーケットの一つ、恵康(Wellcome)と高級スーパーのMarket Placeが食品配達のプラットホーム「foodpanda(フードパンダ)」とパートナーシップ契約を結んだと発表した。foodpanda内に設置された公式サイトでオンラインショッピングをした商品は、同社の配達員を通じて45分以内に配達される。

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 恵康は1945年に設立され、1964年にDFI傘下企業となった。280の支店を構え、従業員は約7000人を擁する香港最大のスーパーマーケットの一つで、競合の百佳超級市場(PARKnShop)と並ぶ香港市民の台所。そのDFIの高級路線のスーパーが「Market Place」で、同ブランドがスタートする前は、シティースーパーなどの高級スーパーがいくつかあったが、Market Placeの成功で香港に一種の高級スーパーブームを作り出した。

 foodpandaは2012年にシンガポールで創業し、2016年、ベルリンに本社を置くDelivery Heroの傘下に入った。香港市場には2014年に参入。香港では「安定的なサービス」に人気があり、多くの市民に受け入れられている。現在は、創業地のシンガポール、タイ、台湾、マレーシア、フィリピン、パキスタン、バングラディシュ、カンボジア、ミャンマー、ラオスでフードデリバリーを展開している。日本にも2020年に進出したが、約1年半で撤退した。

 日本では2019年からコンビニエンスストアのローソンの商品をUber Eatsで受けとることができるようになっているが、香港でもその流れが本格化した形となる。香港の市場調査会社「Measurable AI」によると香港のフードデリバリー市場においてfoodpandaは注文数のシェアが最大約7割を占めるなど圧倒的な強さを誇ってきた。しかし、2023年5月、北京に本社を置くフード宅配大手の美団(Meituan)が香港市場でフードデリバリープラットホーム「KeeTa」を始めると、短期間でシェアを伸ばし、2024年3月現在、KeeTa=43%、foodpanda=37%、Deliverloo=20%と、foodpandaを抜いている。foodpandaとしては、恵康と組むことで売り上げの減少を抑えると同時に、配達チャンネルの多角化を図り、経営を安定させたい狙いがある。

 利用客は、恵康のウェブサイトからfoodpandaのバナーをクリックするかfoodpandaのサイト内にある恵康のページで買い物をする。品ぞろえは生鮮食料品、スナック、アイスクリーム、ワインなど5000種類に上る。配達料を含めた総額を支払い完了後45分以内に配達される。

 サービス導入開始を記念して、380香港ドル以上購入した場合、上限を80香港ドルとして15%のディスカウントセールを6月20日まで実施している。500香港ドル以上を購入すれば配達料は無料で、150香港ドル以上を購入すれば200店舗の中から最寄りの店で商品をピックアップをすることもできる。

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