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香港国際空港、手荷物預けの新システム導入 スマホ使い時間短縮

香港国際空港に新たに導入された、手荷物預かりの新システム「特快行李託運(Express Bag Drop)」

香港国際空港に新たに導入された、手荷物預かりの新システム「特快行李託運(Express Bag Drop)」

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 香港国際空港を運営する機場管理局(HKIA)は7月31日、手荷物の預かりの手続きについて、スマートフォンを使うことで従来の3分から1分ほどに短縮できるシステム「特快行李託運(Express Bag Drop)」を導入したと発表した。

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 HKIAは空港全体のDX化を推進しており、7月上旬からは8億香港ドルを投入し、手荷物のセキュリティー検査でパソコンなどをかばんから取り出さなくても検査できるスマート・セキュリティーの選別システムの運用を始めたばかり。今回はそれに続く、新しいサービスとなる。

 利用するには、空港に行く前にスマートフォンで、航空会社のオンラインチェックインと旅行関係の必要書類(基本的にパスポート)を登録。空港到着後、旅行者は「特快行李託運」と示された荷物預かり専用カウンターに向かう。そこには顔認証をするカメラ装置があり、認証されればカウンターに設置された横長の平たい穴から手荷物に付ける長い紙を出力。長い紙を手荷物に付けた後、顔認証カメラの横にあるタブレットにQRコードが提示され、スマートフォンでスキャンすれば手続きが終了。従来は手荷物を預ける際の手続きに3分ほどかかったが、1分ほどに短縮される。

 これにより、搭乗する航空会社のカウンターに行く必要がなくなり、状況次第ながら長蛇の列に並ぶこともなくなり、航空会社としても客対応の負担が減るメリットがある。HKIAによると、「スマートフォンだけで全ての手続きを完了できるのは世界初、香港国際空港だけ」という。

 対象はビザなしで渡航する11歳以上の乗客のみ。2019年5月14日に発行された、香港、マカオ、中国本土、世界各国・地域の電子パスポートが対象となる。現在は、キャセイパシフィック航空(アメリカ線を除く)と香港エクスプレスの搭乗客が利用できる状況で、今後は随時、利用できる航空会社を拡大させていくという。

 HKIAによると3月31日現在、過去1年間の同空港利用者は4520万人、30万9650回のフライトがあった。この数字はコロナ前の約80%の水準で、「まだ完全には戻り切っていない」としている。2024年には完全に回復すると予想しているほか、2024年末には第3滑走路の本格運用を控えており、新滑走路の運用により年間1億2000万人が利用できるまでに拡大することから、混雑をできるだけ解消するため、デジタル化のサービスで先手を打ったという。

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