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香港・灣仔に北京料理「日月樓」 北京料理の伝統を復活

灣仔の船街に北京料理「日月樓」がオープン、伝統的な北京料理を提供する

灣仔の船街に北京料理「日月樓」がオープン、伝統的な北京料理を提供する

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 1980年代の活気あるダイニングシーンからインスピレーションを得た北京料理「日月樓」(Shop 1, G/F & 1/F, Pao Yip Building, 1-7 Ship Street, Wan Chai, Hong Kong TEL 2893 9686)が9月17日、船街にオープンした。ミシュランのビブグルマン・レストラン「船記」があった場所を受け継いだ。

「山東ローストチキン」とも呼ばれる「山東焼鶏」は、象徴的な北京料理のひとつ

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 香港に高級北京料理レストランが急増したのは1980年代のこと。1950年代から1960年代にかけて中国北部の出身者たちによって設立されたレストランは、香港の味覚によって進化し、香港の食のアイデンティティーに欠かせないものになった。しかしここ数年、多くの店が閉店したが、同店では、失われつつあるこれらの伝統料理を復活させる。

 厨房で調理するのは、香港の名高い北京料理レストランで40年以上の経験を積んだベテランを集めた。その中には、過去には、「美利堅京菜」「松竹樓」「新洪長興飯店」などの調理スタッフが含まれるという。

 中国の書道芸術を紹介するレトロなスタイルのネオンがレストランの正面を照らす。店内はインペリアルイエローを基調とした鮮やかな色調で、ビンテージの花柄の壁紙をあしらうほか、ビクトリア調のフレームに入ったクラシックな中国絵画なども飾る。店舗面積は3500平方メートルで、110人が収容可能。4つの個室をつなげて大人数の集まりにも対応する。

 メニューは、定番も含めた約200種類で構成。ほとんどの料理は、小皿、中皿、パーティー用大皿と、集まりのタイプに合わせて3つのサイズで提供する。

 北京料理の象徴的な3つの料理を据えた。中国北部で最も有名なスープ「酸辣湯」(小=98香港ドル、中=148香港ドル、大=236香港ドル)は、スライスした豚の胃袋、凝固した豚の血、エビ、豆腐、キクラゲをたっぷり入れたもので、注文を受けてから作る。

 「山東燒鶏」(ハーフ=148香港ドル、ホール=288香港ドル)は、「山東ローストチキン」とも呼ばれ、北京料理レストランのシェフが出身として多い山東省の伝統的なレシピ。約2斤(約1キロ)のふっくらとした三元鶏をスパイスとしょうゆに3時間漬け込んだ後、蒸し焼きにしてジューシーさを閉じ込める。最後に酸味の利いたソースをジューシーな肉に絡めたもの。北京料理である北京ダック「北京填鴨」(ハーフ=308香港ドル、ホール=468香港ドル)は、パリパリの厚い皮と柔らかい肉を提供し、自家製の豆板醤(トウバンジャン)、北京ネギ、キュウリや砂糖と一緒に包んで食べる。

 柔らかい豚を使う前菜「京式醤蹄」(小=98香港ドル、中=148香港ドル、大=198香港ドル)は、豚の関節を1時間半かけて煮込み、ソースをかけたもの。厚めにスライスして歯応えを出し、薄口じょうゆ、白酢、唐辛子、ニンニク、ネギの調味料と一緒に提供する。「鐵板葱爆羊肉」(小=148香港ドル、中=218香港ドル、大=288香港ドル)は鉄板の上で羊を蒸し焼きし、シャキシャキしたネギとニンニク、みそダレ、しょうゆ、砂糖で味付けする。

  「魯」のエリア、山東南部の料理の定番「蝦子鍋●豆腐」(小=128香港ドル、中=188香港ドル、大=248香港ドル)は、小麦粉をはたき、卵にくぐらせて揚げた豆腐で、エビの卵、ネギ、コリアンダーのソースをかける。

  デザートはインスタ映えも意識し、キャラメリゼした「拔絲蘋果」(小=72香港ドル、中=122香港ドル、大172香港ドル)や、小豆(あずき)とバナナの卵白揚げまんじゅう「高力豆沙香蕉」(小=72香港ドル、中=122香港ドル、大=172香港ドル)は、上白糖をまぶして提供する。

 営業時間は11時~22時。

 ●=土へんに日の下に羽。

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