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香港航空も仙台に就航へ 3航空会社が相次ぎ就航

仙台にも直行便を決めた香港航空

仙台にも直行便を決めた香港航空

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 香港の航空会社である香港航空(Hong Kong Airlines)と仙台国際空港は10月2日、香港国際空港と仙台空港を結ぶ直行便を2024年12月18日に就航すると発表した。この1カ月で、大湾区航空(Greater Bay Airlines=グレーターベイ航空/GBA)と香港エクスプレスが仙台就航を発表しており、ここにきて仙台への注目度が一気に高まっている。

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 仙台は東北6県の経済の中心地で、地理的にもほぼ東北の真ん中にあり、他の東北の5つの空港と比較すると大きな強みがある。一方、過去にドラゴン航空(当時)やキャセイパシフィック航空が仙台線のフライトを飛ばしていたが、さまざまな要因から定着していたとは言いがたい状況だった。

 コロナ禍前、多くの香港人にとって東京観光以外では、大都市や日本列島の西側に目が向いており、東北地方の存在感は大きいとは言えなかった。しかし、コロナ禍の3年間で日本に旅行に行けなくなった香港人は、香港でも東北の食材を楽しんだり知識を積み重ねたりしてきた。青森県を筆頭に、東北各県もインバウンド需要を取り込もうと市場開拓に力を入れてきた。こうした要因が相まって仙台線の需要が高まったと各航空会社は判断。香港航空はフルキャリアで、搭乗客の選択肢が広がった。

 香港航空は日本ルート以外の開拓にも力を入れている。6月から、重慶と杭州とのフライトを毎日運航しているほか、三亜とのルートを7月1日に開設。9月28日にはパラオ線の飛行を始めたほか、10月27日にはタイのチェンマイ線も就航する予定。今後は長距離路線にも力を入れていく計画を示している。長距離路線の復活第1弾として、2018年10月まで運航していたゴールドコースト線を2025年1月17日から季節運航することを決定。同航空のジェフ・サン・チェアマンは「特に北米市場への復帰を積極的に考えている。就航先としては、バンクーバー、トロント、ロサンゼルスを視野に入れている」と話す。

 ビジネス戦略として、人気の高い日本ルートを押さえつつ、フルキャリアの航空会社として長距離路線も確実に営業することで、収益源の安定化と多角化を図りたい考えだ。

 仙台線のフライトスケジュールは、月曜・水曜・土曜の週3便。GBAは月曜・火曜・金曜・土曜、香港エクスプレスは火曜・水曜・金曜・日曜で、3社が就航するにもかかわらず、依然として木曜だけは飛行の空白日となっている。

 香港発(HX584便)は、9時40分発-14時35分に仙台着。仙台発(HX585便)は、15時35分発-20時香港着。使用する機体はA320を予定している。

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