香港で人気のベーカリー「Bakehouse」が1月18日、沙田の新城市廣場(Shop 247, Level 2, New Town Plaza I, Sha Tin)に香港7店舗目をオープンした。同ブランドは灣仔に2018年に1号店をオープンしたが、それ以来のダイニングエリアを備えた店となり、ディナーの提供は初となる。
沙田店の限定商品「楊枝甘露菠蘿包(The Mango Sago Bolo Bao)」
同店を経営するグレゴワール(Gregoire Michaud)さんはスイスのローヌ地方で育ち、15歳の時、故郷の町でパティシエと製パンの見習いを始めた。25年以上のベーカリー経験を持ち、高級ホテルで働いてきた。フォーシーズンズホテル香港の開業時からペイストリーシェフを務め、フォーシーズンズで15年間勤めた後、香港で同ブランドを立ち上げ、香港の一流レストランやホテルなどにも卸としてパンを提供をするビジネスを展開している。フランスの契約工場のオーガニック小麦粉などの素材を創業時から使う。
サワードゥブレッド、クロワッサンなども安定して人気があるが、看板商品の一つ「エッグタルト」はサワドゥの酵母にクロワッサンの技法をかけ合わせた食感が人気で、観光客が列を作って購入する様子も見られる。総菜パンなども種類が多い。
新店舗オープンに当たり、グレゴワールさんは、香港を代表するペイストリーを再構築した同店だけの限定商品を用意した。一つは「楊枝甘露菠蘿包(The Mango Sago Bolo Bao)」で、香港を代表するローカルメニューとして、マンゴー、ポメロ、タピオカなどとマンゴーピューレをベースに、ココナツミルクで仕上げた「楊枝甘露」とメロンパンのようなパン生地の上にクッキー生地を合わせて焼く「菠蘿包」を組み合わせた商品。外側はココナツ風味を利かせ、中にマンゴーとサゴのココナツクリームを組み合わせた。もう一つは「沙田蜂蜜柑桔冬●(Sha Tin Honey Kumquat Doughnut)」で、香港の農場「永和蜂蜜場」から直送する蜂蜜を使い、キンカンのコンポート、バニラマスカルポーネクリーム、そしてミツバチの巣を表現したハニカム型の網目のチュイールをトッピングしている。
ダイニングで2人以上で注文できる特別コース「All in! For the whole Table Set」(360香港ドル/人)は、同店のシェフが選んだ8品を提供するセットメニュー。焼きたてのパンをはじめ、前菜からデザートまでを組み合わせる。
「ここ数年、私たちはテイクアウト専用の店に重点を置いてきた。今回ついに初の終日営業のレストランをオープンする。 メニュー、ドリンク、テーブル、コーヒーカップなど、細部に至るまで、才能豊かなチームの手によるもの」と意気込む。
オールデイダイニングでは、アティシャ・クマール(Atisha Kumar)エグゼクティブシェフ率いるチームが、さまざまな料理を考案した。濃厚なパルメザンチーズとトリュフを使う「Truffle Folded Eggs」(128香港ドル)は、サワードウに載せて提供する。「Salmon and Eggs Royale」(168香港ドル)は、ポーチドエッグ、生サーモン、カニ、イクラをクロワッサンに載せ、オランデーズソースで仕上げた。濃厚でクリーミーなグリュイエールでロブスターを包み込んだグラタン「Grilled Lobster Mac and Cheese」(298香港ドル)は、カリカリのパン粉で仕上げる。グレゴワールさんの一押しは「Seafood Stew」(278香港ドル)で、ロブスターのブイヨンを使い、ピンクスナッパー、車エビ、ムール貝、アサリをクリームで煮込んだもの。ガーリックツイストパンを添えた。
ドリンクも、宇治抹茶、静岡抹茶、紫芋、ラベンダー、ミルクを滑らかにミックスしたラテ「Purple Haze Matcha Latte」(55香港ドル)から、レモンの香りを利かせたジントニック「Hong Kong G&T」(90香港ドル)などのカクテルまでを用意する。
営業時間は8時~21時(金曜・土曜・祝日は21時30分まで)。レストランは、8時~15時、18時~21時。(金曜・土曜・祝日は21時30分まで)。
●=用の真ん中を右にはねる。