
日本の総合リユースショップ「セカンドストリート」が5月9日、旺角東駅直結の「MOKO 新世紀廣場」(M09, MTR/F, MOKO, 193 Prince Edward Rd W, Mong Kok)にオープンした。香港初出店となり、現地法人「2nd STREET HONGKONG」による直営店舗として運営する。
セカンドストリートはゲオホールディングスが展開するリユース専門店で、衣料、服飾品、家具、家電、生活雑貨など、さまざまなリユース品を取り扱う。日本国内で約880店舗を構えるほか、アメリカや台湾、マレーシア、タイなど海外出店も積極的に進め、4月には国内外合わせて店舗数が1000店舗を超えた。香港は4月末に新たに進出したシンガポールに続き、海外6店舗目の展開。現地法人社長の出口定治さんは「海外ではリユース品に対して本物かどうか疑念を抱く人も多いが、比較的親日度の高いアジア圏では、『日本のリユースショップ』として打ち出すことで、安心感をもって受け入れられている」と話す。
海外店舗の商品は、現地での買い取りと日本全国の店舗で買い取った商品の搬送で賄っているが、海外店舗が増えるにつれ日本からの搬送にも限界が出るため、現地での買い取りが重要となる。「消費力が高く成熟したマーケットで物があふれる香港やシンガポールでは買い取りが見込め、現地での自給自足が早期から可能だと想定し、新たな海外進出先として選んだ」という。
香港1号店は売り場面積約282平方メートルで、店内は白と木目を基調とした内装に仕上げ、デジタルサイネージを活用した演出も行う。アパレルと服飾雑貨をメインに据え、オープン時は、日本全国の店舗から集めた衣料品、バッグ、靴、アクセサリーなど約7000点のリユース品をそろえた。オープンと同時に現地での買い取りサービスも始め、「日本でしか買えない商品も海外では人気があるため、日本からの商品供給も継続するが、最終的には商品の約9割を現地の買い取りで賄えるようにしていきたい」という。
オープン時の売り場構成は日本の店舗とほぼ同様とし、ラグジュアリーブランドの服飾品、人気レディースカジュアルブランド、メンズストリートブランドなど、売れ筋のブランドを選別したコーナーも設けた。台湾やシンガポールと同様、特に20~40代の女性をメインターゲットとし、アジアで人気を集める日系カジュアルブランドの商品なども重点的にアピールする。香港ならではの取り組みとして、通常は全体の10%ほどのラグジュアリーブランド品の取り扱いを20%程度に高めた。
「香港では景気の影響もあり、ラグジュアリーブランド品のリユースビジネスは近年活発になっているが、衣類のリユース文化はまだあまり浸透していない印象」と出口さん。「ファッション感度の高い香港人に、一点物を探す楽しさや、安くていいものが購入できることをアピールしていきたい」と話す。「まずは3店舗程度を展開し、ニーズを見極めながら店舗展開をしていけたら」とも。
営業時間は11時~22時。買い取り受け付けは20時まで。