
香港トラムが現在、香港の象徴的なオープントップトラムの乗車と「旗袍(チーパオ)」と呼ばれるチャイナドレスのレンタルを組み合わせた、香港ならではの文化体験ができるツアー「ディン・ディン・チーパオ・ツアー(Ding Ding Qipao Tour)」を開催している。
レンタルショップには女性・男性・子ども向けのチャイナドレス「旗袍(チーパオ)」がそろう
香港トラムでは既に香港島を横断する観光トラムツアー「TramOramicツアー」を実施しているが、今回は、そこにチーパオの要素を追加した。
「ディン・ディン・チーパオ・ツアー」は、上環のウエスタンマーケット駅(Western Market Terminus)からコーズウェイベイ駅(Causeway Bay Terminus)までの片道を、ガイドによる解説付きで1時間で走行する。従来のツアーとは異なり、参加者はトラムツアー開始までに提携するレンタルショップでチーパオをレンタルし、着替えを済ませてからトラムに乗り込む。
チーパオの香港での歴史は1910年代にまでさかのぼる。ジャガード生地で上下に分かれているものから始まり、シルク生地のもの、ノースリーブ、長袖ジャケットがセットになっているものなど、年代ごとに使う生地や色使い、デザインが変化してきた香港の伝統的な衣装。レンタルショップには女性・男性・子ども向けのチーパオがそろっており、カップル、友人、家族など、さまざまな客層のツアー参加を見込む。
チーパオを着た参加者が乗車するトラムは1920年代スタイルのオープントップ型で、日頃目にする通常のトラムとは異なる。香港島のにぎやかな中心街をレトロなトラムと衣装の組み合わせで走行することで、ノスタルジックな気分を味わうことができる。
ツアー料金は1人当たり580香港ドルで、ウエスタンマーケット駅からコーズウェイベイ駅までのトラム乗車運賃、チーパオのレンタル代、通常のトラムが2日間乗り放題となるゴールデンチケット代金が含まれる。追加料金で、ヘアスタイリング、メーキャップ、写真撮影サービスを付けることも可能。
同ツアーは、ツアー終点駅であるコーズウェイベイ駅の隣に位置するホテル「ランソン・プレイス(Lanson Place Causeway Bay, Hong Kong)」とも提携。ツアー参加者は同ホテル内のレストラン「サロン・ランソン(Salon Lanson)」で、1960 年代の香港を舞台にしたロマンチックな古典映画から発想を得たカクテル「ザ・ワールド・オブ・スージー・ウォン(The World of Suzie Wong)」を68香港ドルで楽しめる。同ホテルはツアーに合わせた宿泊パッケージも用意。パッケージには、1泊の宿泊と同ツアーのパス2枚、サロン・ランソンのカクテル2杯が含まれる。料金は1室1泊2,430香港ドルからとなる。
「ディン・ディン・チーパオ・ツアー」の料金は1人580香港ドル。週末限定の開催で8月17日まで。最低催行人数は8人で、ツアー日の5日前までに人数が集まった場合に予約確定となる。