
フィンランド発のライフスタイルブランド「Marimekko(マリメッコ)」の香港初となる展覧会「Field of Flowers」が6月13日、香港・●湾の複合施設「The Mills」(G/F, The Mills, 45 Pak Tin Par Street, Tsuen Wan)で始まった。併せて展開するポップアップストアでは、同展で展示する新作デザインの限定商品などを販売している。
5人のアーティストによる新作フローラルプリントの限定商品も販売
1951年にフィンランド・ヘルシンキで創業したマリメッコは、大胆な色使いや独創的なプリントを特徴とし、衣類やバッグ、アクセサリー、テキスタイルや食器などのホームデコレーションアイテムなど、幅広い商品を展開するライフスタイルブランド。香港でも現在、7店舗を展開している。
これまで3500種類以上のプリントを手がけてきた同社の中でも、花柄を用いたデザインはブランドの象徴的なモチーフとされており、中でも最も代表的なプリントデザインの一つ「Unikko(ウニッコ)」は昨年、60周年を迎えた。今年は世界共通の年間テーマとして「The Anatomy of Flowers(花の解剖学)」を掲げている。
同展は、この年間テーマの下、アジア各地で展開している巡回型コンセプト展の一環。3月の大阪での開催を皮切りに、これまでシンガポールやバンコクでも展開してきた。香港では、旧南豊紡績工場跡地の建物をそのまま活用し、リノベーションした複合施設「The Mills」を会場とし、吹き抜けの広場空間を生かしながら大型のテキスタイル作品などを展示することで、独自の没入型鑑賞体験を提供している。
今回の巡回型コンセプト展では、マリメッコとのコラボレーションは今回が初となるエイヤ・ヴェヴィライネン(Eija Vehvilainen)さんをはじめ、鈴木マサルさん、エルヤ・ヒルヴィ(Erja Hirvi)さん、アイノ=マイヤ・メッツォラ(Aino-Maija Metsola)さん、アンッティ・ケッキ(Antti Kekki)さんのデザイナー5人による新作のフローラルプリント25点を発表。5人それぞれが独自の技法を駆使し、花をテーマに、マリメッコの「明るく色彩豊かな世界観」を表現した。
例えば、ヘルシンキを拠点とするデザイナーのアンッティ・ケッキさんは、紙から形を切り取り、遊び心のある構図に並べる独自のコラージュ手法を使う。長年マリメッコのコラボレーションデザイナーを務める日本人テキスタイルアーティストの鈴木マサルさんは、自然や身の回りの世界を題材に、卓越した色彩感覚と、遊び心と時代を超越した解釈を加えたデザインを特徴としている。
同ブランドのホームプロダクツ&プリントデザインディレクター、ミンナ・ケメル・クトゥヴォネンさんは「5人の才能あるアーティストを招き、今年のテーマ『花の解剖学』をそれぞれに再解釈してもらうことで、新しいデザインが生まれた。多種多様な花のモチーフを大胆に組み合わせ、空間全体をマリメッコならではの花々で満たされたブーケへと変貌させることで、来場者のインスピレーションを刺激したい」とコメントする。
併せて、ポップアップストアも開設。展示している新作のフローラルプリントの一部は、トートバッグ、ポーチ、クッションカバー、ポスター、ポストカードなどの商品として、会場限定で販売している。
開催時間は10時~19時。入場無料。6月22日まで。
●=草かんむりに全。