香港の中環街市で10月9日、ドイツの伝統的なビール祭り「オクトーバーフェスト」が始まった。中環街市で開催される「Central Market x Stormies Oktoberfest 2025」は今年で3回目を迎えるが、同祭典の香港での歴史は長い。

10月31日は大人から子どもまで楽しめる「Haunted Market Night」が開催

　香港でのオクトーバーフェストは1990年代に始まり、マルコポーロホテルを中心に30年以上の歴史を持つ恒例イベントとして定着してきた。現在では複数の会場で開催されるケースもあり、ドイツ文化の祭典として毎年10月中旬から11月初旬にかけて開催され、香港の秋の風物詩となっている。

　同イベントは、中環街市内にあるカジュアルなレストランバー「Stormies Central Market（ストーミーズ・セントラルマーケット）」、フードホール「Chef’s Market」、飲料の輸入流通を手掛ける「Jebsen Beverage 」の共同主催により実現した。加えて、ルフトハンザグループ、Nina Hospitality、TVBなどの協力を得ている。

　今年も注目を集めるのは、香港で30年以上にわたり親しまれてきたドイツのバンド「Die Notenhobler」のライブパフォーマンス。メンバーのMartin（マルティン）さん、Uwe（ウーヴェ）さん、Thomas（トーマス）さんによるステージは、観客参加型のエンターテインメントとして定評がある。月曜～土曜は18時～22時、日曜は15時～19時、「音楽とビールが織りなすひととき」を提供する。

　今回は初の試みとして、毎週日曜に「The Kid’s ＆ Family Oktoberfest」を開催。子ども向けゲームブース、アート＆クラフト体験、フェースペインティングなど、ファミリー向けのコンテンツを充実させた。子ども用のオクトーバーフェスト帽子やミニサイズのマグカップ、ミニバーガー、自家製ジェラートなど、「細部にまでこだわった」という。

　Chef’s MarketとStormiesが提供する料理は、ローストポークナックル（Roasted Pork Knuckle）、受賞歴のあるニュルンベルクソーセージ（Grilled German Nuremberg Sausages）、焼き菓子であるアップルシュトゥルーデル（Apple Strudel）など、伝統的なドイツ料理が並ぶ。ビールは、100年以上の歴史を誇る「Lowenbrau（レーベンブロイ）」と「Franziskaner Weissbier（フランツィスカーナー・ヴァイスビア）」を提供し、乾杯の言葉「Prost！（プロースト）」が会場に響き渡る。

　イベント終盤の10月31日には、ハロウィーン仕様の「Haunted Market Night」を開催。香港では同じ中環の蘭桂坊エリアが大人も盛り上がるエリアとして知られるが、中環街市では子どもも楽しめるように工夫を凝らす。17時～22時、フェースペインティングや仮装パレードを行い、さまざまな演出を用意する。チケットはChef’s Market公式サイトと専用アプリで販売。紙チケットはChef’s Marketサラダカウンターでも扱う。

　料金はアラカルトの場合、ビール1杯85香港ドル～。料理も単品でもオーダー可能。着席できるゾーンによってチケット料金が異なる。月曜～木曜＝170香港ドル～550香港ドル、金曜・土曜＝220香港ドル～600香港ドル、日曜＝大人170香港ドル～440香港ドル、子ども100香港ドル。170香港ドル～のエントリーチケットにはビール1杯がつき、440香港ドル～のVIPチケットにはビール2杯とメインコース、グッズつき。その他にも各種チケットあり。子ども料金にはジュースやハンバーガーなどのフードやハットなどのグッズが含まれる。

　11月2日まで。