5月14日に黄色の大きな体がしぼみ、尖沙咀(チムサーチョイ)から姿を消したラバーダックが21日19時、無事に戻ってきた。
多くの人がフェイスブックなどで、その復活をシェアする一方、ラバーダックを待ち受けていたのは豪雨。21日夜半過ぎから地面をたたきつけるように降った大雨は早朝黒雨警報となり、翌朝9時45分に黒雨警報が解除されるまで、香港市民は出勤の必要がない自宅待機を強いられ、学校は休校となった。香港では台風のシグナル8が発令された場合も、通学・出勤の必要がなくなるが、この黒雨警報も同レベルのもの。3年ぶりに発令された。
22日10時、ラバーダックの前には100人程度の見物客が訪れたが、その95%は中国大陸からの観光客。広東語での会話は皆無に等しく、大きなトランクを持った北京語の見物客たちが集まっていた。
ラバーダックが見える位置のフェリーターミナルの売店で働くマックさんは「ダックが戻ってきてくれてうれしい。昨日の夜から少しずつお客さんは戻ってきたから、またダックグッズも売れるようになるよ」とダックの復活に笑顔を見せる。ダックがいない1週間はダック関連アイテムの売り上げは全く無かったという。
通りすがりの香港人サマンサさん(33)は「この雨はきっとダックの復活を喜ぶ香港市民みんなの涙ね」と豪雨を前向きにとらえていた。
現在も原因については香港各紙でも見解が異なっているが、消息筋の話では波が想定より高く、海の中でダックをつないでいたひもが全て切れたことによるものというのが一般的だ。
展示は当初の予定通り6月2日まで。