オーストラリアコーヒー専門店「MANSONS LOT」が5月末、香港・灣仔のトラムロードと交差する路地裏(G/F, 15 Swatow Street, Wan Chai)にオープンした。
政府関係の建物も多く集まる灣仔地区は、北側にオフィス街、南側に庶民的な露店街が広がるエリア。オープンカフェが少ない路地裏に登場したおしゃれなカフェでコーヒーを中心にドリンクと軽食を提供する。
店舗面積は400スクエアフィート(約37.2平方メートル)で、席数は20席。地元の主婦やサラリーマンなどさまざまな層が利用している。同店はオーストラリアで豆をひいて、新鮮な状態で空輸。焙煎(ばいせん)してから2週間程度で提供できるよう気を配る。
日本ではあまりなじみのないオーストラリアコーヒー。もともとイタリア移民が持ち込んだとされるため、エスプレッソマシンで抽出した濃いイタリアスタイルが基本。そのため、ミルクを入れてカプチーノやラテに仕上げて飲むことも多いという。
コーヒーの豆の種類はオーストラリアのオーガニックコーヒーに限られるが、イタリアベースのオーストラリアコーヒーのため飲み方はさまざま。エスプレッソ、エスプレッソ2倍のロングブラックをはじめ、エスプレッソにきめ細やかに泡立てたスチームミルクを注ぐフラットホワイト、マキアートなど全部で10種類をラインアップ。
4人が共同経営する同店。中心的なオーナー、弁護士のデイビッド・ウォン(Davyd Wong)さん(33)は両親がオーストラリアで多数のレストラン経営をしており、必然的に飲食業への興味を持ったという。「ここ数年でコーヒー文化は根づいてきたが、オーストラリアで親しまれるコーヒーを香港に紹介したかった」と話す。
高級住宅街のミッドレベルを含む中環(セントラル)地区のカフェは、「ある程度成熟期に入っていた」ため灣仔と上環で物件を探した。灣仔は住宅とオフィスの両方があるため狙い目で、今後カフェがもっと増えることに期待する。「家賃も高い香港では数店舗を展開しないと採算が合わないともあり、今後数店舗を開きたい」とデイビットさん。
メニュー例は、ドリンクでは「Piccolo Latte」(36香港ドル)、フードでは「ベーコンとほうれん草のキッシュ」とドリンクのセット(79香港ドル)、「ツナとチーズのチャバッタ」とドリンクのセット(96香港ドル)など。
営業時間は、月曜~金曜=7時30分~19時30分、土曜・日曜=9時~19時。