香港で最もにぎわう繁華街の一つ、銅鑼湾(コーズウェーベイ・440 Jaffe Road, Causeway Bay)に7月11日、福岡のラーメン店「一蘭」が海外初店舗をオープンする。
日本同様、ついたてで仕切られた「味集中カウンター」を1列につき9席、計36席を設ける。食券販売機はなく、席で配られたシートに麺の好みや唐辛子ベースの秘伝の赤いタレの濃さやトッピングを記入しスタッフに渡す。替え玉の方式もすべて日本と同じで、注文や追加オーダーにはチャルメラの音楽が流れる仕組みだ。
価格は「天然とんこつラーメン」=89香港ドル、替え玉=19香港ドル、半替え玉=15香港ドル。日本では790円で展開しており、若干高い設定となっている。日系のラーメン市場はすでに成熟期に入っているといわれる香港で「ローカル化」を目指すのではなく、「日本をそのまま表現」することを目標にしている。店長は日本から派遣された日本人で、サービスについても同レベルを求めていくという。ドリンクで提供するラムネのみ香港限定のメニュー。
海外出店にあたっては、「オープンまでの準備期間は約1年間で、昨年8月ごろから視察を始め、その後現地法人を設立した」と広報の大金倫子さん。「海外1号店としては、すでにラーメンの市場が形成されていること、出店の要望が大きかったこと」が香港でのオープンにつながった理由だという。
オープン当初は8~9割の食材を日本から空輸するが、秋から冬にかけては香港に工場を造り、麺の製造なども香港に切り替える予定。初年度の売り上げ目標は2,845万香港ドル(日本円で3億6,000万円)。国内では現在42店舗を展開するが、今後香港にも複数店舗をオープンする構え。尖沙咀や中環を候補として考えているという。
営業時間は24時間営業。日本で7割の店が採用しており、利用客が「食べたいときに、いつでも食べられる環境づくり」を目指す。11日のオープン時間は11時を予定。