
在香港日本国総領事館主催による「天皇誕生日祝賀レセプション」が2月20日、金鐘のアイランドシャングリ・ラで開催された。天皇陛下が2月23日に迎えられる65歳の誕生日を祝うもので、毎年、祝賀レセプションを開催している。
レセプションには、香港の政府関係者、各国総領事館関係者、ビジネス関係者、教育・文化関係者、叙勲受章者、外務大臣受章者などが一堂に集まって天皇誕生日を祝うもので、毎年開いている。今年も約500人が出席した。香港政府からは黄偉綸(マイケル・ウォン)財務副長官が出席。かつて行政長官だった曽蔭権(ドナルド・ツァン)さん、林鄭月娥(キャリー・ラム)さんらの姿もあった。
三浦潤大使兼総領事は冒頭のあいさつで、まず天皇陛下の年頭の所感ついて触れ、「現在も戦争や紛争で多くの命が失われていることを悲しみ、平和な世界を築くために、人々が互いの違いを認め合い、共に手を携えて力を合わせていくことが大切」とつづった内容を改めて共有した。
日本と香港の関係については、現在香港には約2万3000人の日本人在住者がいるとし、都市別では世界で10番目に多い数字であり、日本の企業数は1400社で、これは香港にある外国人企業数としては1位。香港は日本の重要な経済・文化交流パートナーであり、日本が香港でこのようなビジネス交流を続けることができる環境について香港政府に感謝を述べた。併せて、現在海産物の輸入規制も残る香港市場に向けて、「香港の人々が安全な日本の海産物を楽しめるよう、日本の水産物に対する香港の入港規制が一刻も早く解除されることを願っている」と加えた。
三浦大使は昨年12月に着任したが、「この2カ月前に、いろいろな業種の魅力的な人に会った。香港の魅力的な街、道を歩くだけでエキサイティングで、美しい自然もあり、建築、歴史、多様な文化もある。その中でもライオンダイスが面白い。香港の文化をいろいろと楽しんでいる」という。
現在日本で上映中の映画「トワイライト・ウォリアーズ」には重要な役割として日本人が活躍していることに触れ、アクション監督を谷垣健治さんが務め、音楽を川井憲次さんが手がけたことを挙げた。英語によるスピーチの中で、原題の「九龍城寨之圍城」を広東語に変え、会場の笑いを誘う場面も。
訪日旅行についても、2024年は約270万人を記録したことにも感謝した。「いろいろな地方にアクセスできるようになり、もっと旅行し、食べてもっと日本の文化を楽しでもらいたい」とも話した。会場には、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」も登場し、会場を沸かせた。
会場には自治体や団体がブースを構えた。福島、栃木、徳島、兵庫、鳥取、福岡、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄の11自治体とJNTO、焼酎・泡盛、日本食鳥協会がブースを構えた。佐賀と宮崎は牛肉を振る舞い、鹿児島はカンパチ、全体的に日本酒や焼酎を並べる自治体が多かった。佐賀県のように地元に本社がある「久光製薬」とも連携するなど新しいアプローチを試みるブースも見受けられた。沖縄県はもずくやシークワーサーなど健康を意識したアイテムを並べたほか、福岡は八女茶を推し、栃木は旬のイチゴ「とちあいか」で花を添えた。