
イタリアのアルプスの農家の素朴さに焦点を当てたレストラン「Tabia(タビア)」(G/F, 55 Caine Road Central TEL 5596-9596)が2月19日、香港の中環にオープンした。
ロベルトさんとリッカルドさんというトレント兄弟によって設立された同店は、ドロミテ生まれのイタリア人の祖母と過ごした夏からインスピレーションを得ている。幼少期の思い出、流動的な国境、進化する嗜好(しこう)などを反映したという。
世界自然遺産でもある北イタリアの「ドロミーティ(Dolomiti)」は、日本では「ドロミテ」とも呼ばれるドロミテアルプスを指す。イタリア北東部にある3000メートル級の山々の景観は、絵のような、ギザギザな尖峰や渓谷が点在している広大な山岳地帯。春にはたくさんの草花が咲き、冬には雪が降り積もってスキーリゾートとしても知られている。
この風景の中に、伝統的な料理が生まれた。ドロミテ料理の特徴は、野生のキノコ、狩猟肉、アルプスチーズ、コーンミールをかゆ状に煮たポレンタ、香り高いハーブなど、この地域の新鮮な食材の恵みを強調している。牛肉や鶏肉、さらに鹿やイノシシなどの季節の狩猟肉もある。新鮮なハーブや地元のスパイスも、味付けや風味付けに広く使われている。
寒い気候は料理に影響を与え、食材の多くは熟成や乾燥して保存される。料理はボリューム感があり、ヘルシーで、煮込み料理が多い。
ランチメニューにはサラダやサラダ、パスタメニューなどを並べる。サンドイッチ類は、ルッコラ、モッツァレラチーズとバルサミコグレーズと生ハム組み合わせた「Prosciutto」(128香港ドル)や、バジリコやチーズ、松の実などを粉砕しオリーブオイルを加えて塩気を整えたソース「ペスト」とパルメザンチーズ、ピクルスを組みあわせた「Mortadella」(118香港ドル)があり、焼きたてフォカッチャで提供する。
パスタはじっくり煮込んだトマトにショートパスタ「コンキリオーニ」を使った牛肉のラグー「Beef Ragu」(148香港ドル)パルメザンチーズ、卵を使い、麦をイメージした形の手打ちパスタ「ニョッケッティ・サルディ」を組み合わせた「Pancetta Cream」(138香港ドル)など6種類を用意。デザートは40香港ドルで、ティラミスやクレーム・ブリュレなどを追加できる。
アラカルトメニューは夜のみ注文ができ、ビーフとポークにトマトソースを絡めたミートボール「Alpine Meatballs」(128香港ドル)や、「Seared polenta with mushroom sauce and prosciutto」(148香港ドル)などを用意する。ポレンタは一番の看板メニューで、ポレンタを一晩寝かせた後、フライパンで炙(あぶ)り、その上に乾燥マッシュルームとフレッシュマッシュルームを合わせたコクのあるマッシュルームソースをかける。さらに生ハムをのせて、独特の塩味を加えた。
メインには、ルッコラサラダを添えた骨付き豚ロース「Maiale Milanese」(298香港ドル)や、クルミのグレモラータや野菜のソテーにポレンタを添えた牛頬肉の煮込み「Braised Australian Beef Cheek」(278香港ドル等)の肉料理もある。パスタもランチとは異なり、マスカルポーネチーズとパインナッツにニョッケッティ・サルディパスタを使う「Spinach & Basil 」(158香港ドル)やマッシュルームをたくさん使うイノシシのラグー「Casunziei」(198香港ドル)などを用意した。北海道産のホタテを使うパスタもある。
肉を煮込んだ料理は全て、深い味わいを出すためにハーブを組み合わせて使う。代表的なハーブは、ローズマリー、タイム、セージ、ローリエなどで、季節によって変わるさまざまなチーズも使う。肉を煮込んだ料理は全て、深い味わいを出すためにハーブを組み合わせて使う。代表的なハーブは、ローズマリー、タイム、セージ、ローリエを採用した。
営業時間は12時~22時。日曜・月曜定休。