香港内に4店舗を展開する「らーめん山頭火」は3月10日の「山頭火の日」、「XO醤(じゃん)つけ麺」(88香港ドル)を香港と台湾限定で提供開始する。
出店相次ぐ香港の日系ラーメン市場の中でも6年前の独資による再進出より香港に根づくラーメン店の一つである同店。つけ麺メニューはオープン当初より提供し、現在では「醤油つけ麺」(80香港ドル)と「辛みそつけ麺」(85香港ドル)が定番になっている。
現在のつけ麺のオーダー数は全体売り上げの約8%。しかし「新しいもの好きでチャレンジ精神旺盛な香港人の特性もあり、限定商品を用意すると約半数の人がオーダーをする文化がある」と香港と台湾を統括する山頭火の足立明浩さんは話す。同店ではどのつけ汁もベースにラーメンで使うのと同じ塩味のオリジナル万能スープを使い、つけ麺用のオリジナルたれなどを入れて仕上げていくため、通常のラーメン工程より手間と時間がかかる。麺についても太麺のため、ゆで時間も長くなるという。
「6年前につけ麺を始めたときは香港人が食べ方を想像できず、麺の載った平たい皿にスープをかけてスープがこぼれ、クリーニング代を請求されたこともあった」と足立さん。食べ方の説明を店内に表示するなどして、つけ麺文化を浸透させてきたという。
つけ麺の限定メニューは今回が初めてではなく、2年ほど前に「北海道つけ麺」を提供した経緯がある。その際は、山頭火発祥の「北海道にちなんだもの」というテーマの下に企画したため、今回は次のステージとして香港や台湾への感謝の気持ちを表すことができるように「地場に広く流通しているもの」を使いたいと思い、XO醤に決定したとう。
具はむきエビとチャーシューに玉ねぎやキクラゲなどの野菜。塩味万能スープにXO醤を足していく試行錯誤を重ね、つけ汁の味が決定した。「つけ麺は創造性が高いメニュー。将来的には世界各国の味を万能スープと合わせて、世界つけ麺シリーズなどできたら面白いかも」とも。
各店の1日の限定数は明確に定めないが、仕込みで用意したものが無くなり次第終了。提供期間については数カ月を予定している。
営業時間は店舗により異なる。AEON康怡分店の営業時間は11時~22時。