積極的な出店を続ける飲食グループ「Maximal Concept」は3月26日、中環(セントラル)のスタンダードチャータード銀行本店地下に大型中華料理レストラン「Mott32(モットーサーティートゥ)」(Basement, 4-4A Des Voeux Road, Central, Hong Kong TEL 2885-8688)をグランドオープンした。
照明は自然光を演出し、ゆったりとした席間隔で高級会員制クラブのように仕上げた店内
7500スクエアフィートの店内に、それぞれ趣向の異なる5つのプライベートルーム(8人用~)、VIP用の特別ルームなどを備え、セミオープンのキッチンや高めの天井で空間を生かした造りで、席数は170席を用意。デザインを手掛けたのは香港のデザイナー、ジョイス・ワン(Joyce Wang)さん。コーナーごとに骨董(こっとう)品を並べたり、中国刺しゅうを施したタペストリーを掲げたりするなどしてモダンに仕上げた。
店名の「Mott」は、米ニューヨークのモットーストリートに由来する。チャイナタウンにある番地「Mott32」は、1851年に中国のコンビニエンスストアが最初にできた場所。ここを拠点としてその後活気のある今日のチャイナタウンができたことから、同じように「ここを拠点に」という意味を込めて付けたという。
料理長には、香港の有名店「滿福樓」からファン(Fung)さん迎えた。その理由を、同グループ創始者のマルコム・ウッド(Malcolm Wood)社長は「当店オープンに向け多くの料理人に会ったが、見事なプレゼンテーションや飾りを並べたものが多かった中、彼が披露したのはポーク一品。そのシンプルさに同じ哲学があると感じた」と振り返る。
料理のカテゴリーは広東を中心に四川・北京料理を採用し、食材は世界各地から調達する。例えば、シューマイは日本の黒豚とウズラの卵、トリュフで仕上げた「黑豚肉松露●●蛋燒賣」(60香港ドル)や、黒豚とカニを使いキャビアを載せた小籠包「蟹肉魚子醤小籠包」(95香港ドル)をはじめ点心だけでも16種類を用意。北京ダック「北京片皮鴨」(580香港ドル・要予約)はアップルウッドを使って仕上げたり、チャーシューにイベリコ豚の希少部位を使った「蜜汁頂級西班牙黑毛豬叉燒」(295香港ドル・限定)など、高級食材を使いながらも正統な中華料理の手法で調理したものを提供する。
営業時間は、ランチ=11時30分~15時、ディナー=18時~24時。
●●蛋燒賣=庵へんに鳥、喬へんに鳥。