香港MTRはピーク時に対する香港市民の不満や度重なる人身事故への対策として4月7日、港島線や觀塘線などの路線で合計週329編成を増発し輸送強化を始める。
ピーク時の混雑は、例えば平日18時過ぎに金鐘駅で港島線から●灣線に乗り換えようとすると3~4回の電車を見送らなければならないことも多く、この混雑を避けようと多くの香港市民が一度●灣線の始発である中環まで遠回りして乗車するなどして、隣駅の金鐘に着くときには既に満員になっている事態も起きていた。
増発するのは港島線や觀塘線、東鐵線、郊外・新界の路面を走る軽鐵。港島線(上環-柴灣)は月曜~金曜の17時~19時の帰宅ラッシュ時に1日18本を増発し、現在の運航間隔2分36秒が2分4秒に短縮される。觀塘線(油麻地-調景嶺)や東鐵線(紅ハム-羅湖)は平日ピーク時だけでなく、日曜の17時~20時も増発。8月からは西鐵も増発予定となっている。
増発に当たりMTRは今年300人を採用し、ラッシュ時は各ドアに1人のスタッフをつけて乗客がスムーズに乗降できるよう対応に当たっており、最終的に1000人程度になるように増員を予定しているという。通例の開閉を何度も繰り返すことによりなかなか発車できない状況に対して新たなオペレーションシステムも検討し、新しい整列システムを試験的にカオルントン(九龍塘)の2番線乗り場で実施すると発表した。
MTRは昨年12月1日に値上げをしたばかりの運賃を、6月から平均して3.6%値上げすることも発表している。
●は草かんむりに全。