日本航空香港支店は11月4日、香港日本人学校小学部を対象に恒例の「香港国際空港見学会」を開催した。
香港国際空港は2010年から貨物取扱量が世界第1位、2013年度は412万トンを記録し、世界180(中国国内44を含む)都市に就航する世界有数の国際空港として知られる。広さは1255ヘクタールで東京ドーム約1000個分。離発着は最大で1時間に65回、1分間に1.08回の処理能力がある。
当日は同校大埔校5年生の60人が参加。今回のプログラムではまず「e-Channel」(出入国審査の自動ゲート)についての説明を職員から受けた。同ゲートは2004年から運用されているが、1年に3回以上の入国がある人やマイレージサービス上級会員資格保持者も利用できるなど、世界に先駆けて導入された同港の独自のサービス。こうした職員の説明に聞き入り、熱心にメモを取る児童の姿が見られた。
続いて、日本航空を含む多数航空会社の機内食を製造している「LSG Sky Chefs」の工場見学へ。児童たちも衛生管理用のヘアネットや専用靴などを身に着け、実際の製造現場を歩いた。食材を保管する冷凍室から、甘い香りの漂うベーカリーなどを順に回り、最後はごみ処理室へ。「食べ残しの食品が捨てられていくのを見てもらうことで、食べ物に対して考えるきっかけになってもらえれば」と同社の村田真希さんは話す。
その後は香港の大手航空整備会社「HAECO(Hong Kong Aircraft Engineering Company Ltd.)」の格納庫で、機体整備の見学・説明を受け機体の真下からジェット機を観察し、「エンジンがとても大きかった」と普段見られない光景に目を輝かせる児童も。
例年好評を博している折り紙ヒコーキ教室も行われた。指導にあたるのは「折り紙ヒコーキ協会」認定資格を持つ指導員・篠原副操縦士。「紙にあまり触ってはだめ。手の脂や湿気で飛びにくくなる」との解説にも児童らは真剣な表情で聞き入っていた。最後には、格納庫の広大なスペースを利用して滞空時間競争が行われ、勝者には篠原副操縦士特製の巨大折り紙ヒコーキが手渡された。
同校の学年行事として定着してきた同見学会。10月23日には同校香港校57人を対象に同様の見学会が行われた。