40年近くの歴史を持ち、香港に3店舗を構える中華料理の老舗「翠亨邨」が5月23日、銅鑼湾利舞臺(22/F, Lee Theatre Plaza, 99 Percival Street, Causeway Bay)に新店となる4号店をオープンした。
木目を基調にしたモダンな店内はこれまでの店舗と違い、シェフが料理する姿が客席から見えるオープンキッチン。厨房(ちゅうぼう)の真ん中には、本格的な北京ダックを焼くためのレンガ造りの窯がある。窯で1時間以上ゆっくりと焼くことで、余分な脂が落ちるというこんがりと焼き上げる窯焼きの北京ダックが看板メニューの一つ。
「当たり前のものを当たり前においしく作るのが大事。だからこそ食材も料理の在り方もとことんまで突き詰めていきたい」と話すのは、料理の道に入って24年のキャリアを持つ料理長の陳さん。定番メニューは牛乳のペーストをパンにのせ、火加減を見ながら素早く揚げた「鍋貼牛●●均安魚餅」(128香港ドル)など、順徳地方の郷土料理。ほかにも季節に合わせて「体に良い」食材を取り入れたものを提供する。
夏にかけての季節の「おすすめ」は、夏しか採れない夏バテ防止効果がある「夜香花」を、クワイとエビのすり身の団子に加えた「花香襯馬蹄」(88香港ドル)や、クルミ、メロン、マンゴー、クラゲ、揚げパンを細切りにしてごまソースをかけて食べる色とりどりの「錦縫玉鴛鴦」(188香港ドル)など。
デザートは、客が自ら中華菓子の並ぶショーケースから選ぶスタイルで、開業早々多くの女性客から支持を得ているという。「ケーキ屋さんに入ったように、肩肘張らず楽しんでいただきたい」と同店広報担当は話す。
営業時間は 11時~23時。
●●は女へんに乃、手へんに併のつくり。