見る・遊ぶ

香港人訪日客100万突破 新キャンペーンで訪日客加速促進も

香港人訪日客100万突破と新キャンペーンを発表するJNTO香港事務所の山田洋所長

香港人訪日客100万突破と新キャンペーンを発表するJNTO香港事務所の山田洋所長

  • 0

  •  

 日本政府観光局(JNTO)香港事務所は11月12日、2015年1月から9月までの香港人の訪日客が110万人6969人と100万人を突破したことを明らかにした。前年同期の達成は65万7141人だったことから7割近い大幅な増加となっており、昨年は通年でも92万5975人だったことから1四半期を残して昨年の数を超えたことになる。好調な結果を受け同事務所では訪日客促進のキャンペーンも推進する。

[広告]

 香港の人口は約700万人であることから6.3人に1人は日本を訪れたという驚異的数字だ。爆買いの中国や親日の台湾の訪日者はそれぞれ383万8142人、277万1167万人と数では香港を上回っているが、人口比で行けば中国は339人に1人、台湾は8.5人に1人という計算になるため、いかに香港人が日本を訪れているが読み取れる。

 リピート率は81.3%という成熟した訪日市場である香港だが、JNTOは10月下旬に訪日香港人への実態調査を実施。2738人から回答が寄せられた。同調査よると最も多く訪日した年齢層は30~40歳で38%、21~30歳が28%と続いた。全体の6割が40歳以下。訪日旅行者の97.9% 以上が平均4~14日間滞在。82%の平均予算が1万5,000香港ドル、57.9%の平均交通費が500~1,500香港ドル、43.8%の旅行者の1人1泊当たりの平均宿泊費が300~500香港ドルだった。77%の旅行者はこれまでに訪れたことのある都道府県の数は10都道府県以下となっている。

 すでに訪れた都道府県トップ3は、東京=21.99%、大阪=20.77%、北海道=13.94%。JNTO関係者によると、香港人の場合は大阪に滞在して関西周遊、九州は九州だけなどエリアごとの訪問が基本スタイル。「旅行先としての日本に対するネガティブイメージ」については、言葉が通じない=52.7%、物価・料金が高い=43.4%で、旅行費用が高い=41.1%と続いた。

 観光庁は2015年7‐9月期の訪日外国人消費動向調査を発表しているが、こちらにも詳しく傾向が記されている。日本を訪れた回数は1回目という香港人は16.2%、2回目=16.6%、3回目=15%、4~9回目=31.6%、10回以上=20.6%。香港人の5人に1人は10回以上訪れているという結果だ。1人当たりの消費支出は前年同期比で30%増加しているほか、観光・レジャーを目的にした香港人(平均宿泊日数は5.6日)の1人1泊当たりの費目別でみると1日3万4,218円で、内訳は、宿泊=9,021円、飲食=5,353円、交通費=3,360円、娯楽・サービス費=1,021円、買い物代=1万5,463円となった。

 こうした実態を踏まえJNTOではHKSARまたはBNOパスポート所有者を対象に主要観光地以外のエリアを訪問してもらうため携帯アプリ「日本スタンプラリーの旅」を使ったキャンペーンを始めた。47都道府県の中からえりすぐりの49のスポットを選び、アプリを立ち上げたまま指定スポットに入るとGPSが機能して自動的にアプリ用の電子スタンプが取得できる仕組み。

 具体的なスポットは、北海道は大通公園、宮城は松島、岐阜は白川郷、香川は金毘羅宮などで、初回ということでハードルを低く設定した。期間は来年3月24日までで、最も多くスタンプを集めた人には日本往復航空券、宿泊券と食事券などが当たるほか、2位・3位にも往復航空券を進呈する。併せて、旅の達人として知られる梁彦宗さんが考えた1万3,888香港ドルで24日以内に47都道府県を旅するツアーも用意する。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース