香港で電子小切手運用スタート 受取人に口座番号提供の必要なし

香港の各銀行は電子小切手の運用をスタートする

香港の各銀行は電子小切手の運用をスタートする

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 香港金融管理局(HKMA)と香港銀行公会(HKAB)は11月23日、電子小切手の運用が12月7日に始まることを発表し、告知キャンペーンを行うとした。香港の主要銀行9行が参加。支払人は受取人に対し口座番号などの個人情報を提供することなく利用できるため使用拡大が期待される。

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 サービスに参加するのは、中國農業銀行、中國銀行(香港)、集友銀行、富邦銀行(香港)、恒生銀行、南洋商業銀行、東亞銀行(BEA)、香港上海?豐銀行(HSBC)、永隆銀行の9行で、3大発券銀行の一つ渣打銀行(スタンダード・チャータード)は入っていない。HKMAとHKABはテレビ、ラジオ、ポスター、電子パンフレットを使い、利用促進と理解を深めてもらう広告を打つ。

 HKMAの彭醒棠(ピーター・パン)副總裁は「電子小切手で香港は新しい紀元に入った。われわれは、主要地点で資料を配布するなどして理解を深めてもらい、正確な使い方を知ってもらうことを期待している。HKMAとHKABは電子小切手の認知に努め、新サービスへの理解が深まる努力を継続していく」とコメントした。

 基本的に同じプラットフォームで実施されるため、銀行によって電子小切手の振り出し方の過程が大きく異なるということはない。使用できる通貨は香港ドルのほか、アメリカドルと人民元で、香港では大量に小切手が使われており、電子小切手はすべてオンラインで行われることから資源の節約につながる。

 現在、ほとんどの銀行のカウンターで小切手を使用する場合、17時30分を超えると翌営業日の扱いとなるが、電子小切手もカットラインは同じになる。一部の銀行によっては受付時間を延長する計画だ。中国銀行(香港)は21時まで、恒生銀行は業務がスムーズに行われるようになった時点で21時まで、富邦銀行は18時を予定している。

 利用者は銀行に申し込みをする際に各種情報を提供する必要があるが、サインは電子署名、電子小切手はダウンロードで入手できる。小切手を振り出すとき、自身の口座番号、ID番号などの個人情報を開示する必要がなく、セキュリティーも厳格な対応を行う。法律で紙の小切手と同じように保護することが保障されており、パソコンと携帯電話の両方に対応しているため、利便性が高いと思われる。

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