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香港からの訪日旅行者数90万人突破-米国市場を抜いて4位に

栗林公園。四国を訪れる香港人も増えている。©JNTO

栗林公園。四国を訪れる香港人も増えている。©JNTO

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 日本政府観光局(JNTO)は1月20日、2014年の訪日外国人旅行者数が1341万4千人の新記録を樹立したことを発表した。

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 香港市場も前年比約25%増の92万5千人で過去最高の数字となり、米国市場を抜いて4位となったことを公表した。2013 年 2 月から 23 カ月連続で各月の過去最高を記録しており、12月の単月も10万6200人。単月として初めて10万人の大台に乗る過去最高を記録した。

 香港人宿泊者数は東京、大阪、北海道、沖縄、京都のトップ5で全体の75パーセントのシェアを占めており、韓国や台湾市場と比較するとまだ分散傾向が強いとは言い切れないという。台北が日本国内21都市への就航を果たしていることに対し、香港-日本間の定期便は今年3月の就航が決定している宮崎を含めて8都市と大きな差がある。これにはLCCをはじめとする地方路線強化が必要で、JNTO香港事務所でも「高松や小松もしくは富山、新石垣などへの就航を積極的にアプローチしていきたい」としている。

 消費額では1位の中国にやや及ばないものの、1週間以上滞在することも多い中国大陸からの観光客と比較して、香港からの観光客は4日~6日の短期滞在型の割合が高いため、日数当たりの香港人の消費額は非常に高い。今年も訪日経験者の5人に1人が10回以上の成熟市場に対して、ご当地グルメや高級旅館での滞在など、より各エリアの魅力を発信する地域性が求められている。

 同事務所では、鉄道とレンタカーを使った旅を提案する「レイル&ドライブ」を浸透させてきたが、今年で3年目の展開となり、来年をめどに別のアプローチも図る考えだ。来年度も引き続き30~40代の訪日リピーターの女性にターゲットを置くものの、「これまではターゲットとはしてこなかった日本を訪れたことがない約300万人の訪日未経験者に対しても、LCC新規就航などと合わせて告知をしていきたい」としている。エリアについては、四国・中部~北陸に焦点をあてていくとし、ウエディングエキスポへの出展も検討するなど、ウエディングツーリズムにも力を注ぐ構え。

 香港は約725万人の市場ではあるが、その背後には香港国際空港を利用する2000万人の深セン住民、広東省全体では1億人のマーケットが存在する。香港地上波のテレビ放映や雑誌などをきっかけにして日本に興味を持つ層も確実におり、香港市場へのアプローチの波及効果が期待されている。

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