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5月の香港は「フランス月」 120以上のイベント展開、100万人以上が参加

印象派の画家、彫刻家であるドガ―の展示 
Horse with Head Lowered 
17.7x9.9x29.4cm   
“The M.T. Abraham Foundation for the 
Visual Arts©All Rights Reserved.”

印象派の画家、彫刻家であるドガ―の展示  Horse with Head Lowered 17.7x9.9x29.4cm “The M.T. Abraham Foundation for the Visual Arts©All Rights Reserved.”

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 5月1日から丸2カ月間、香港・マカオ各地でフランス文化をテーマにしたフェスティバル「法国五月藝術/Le French May(ル・フレンチ・メイ)」が開催される。

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 5月8日はフランス人にとって第2次世界大戦の戦勝記念日で、1968年には5月革命があり女性の社会進出など新しい価値観が創出されるなど、5月は現代フランス社会を形作った月の一つ。

 同イベントは、フランス文化を香港に紹介することを目的に1993年から開催され、20年以上の歴史を持つ。在香港・マカオフランス領事館が中心となり、映画や展覧会、コンサートから食まで120以上のさまざまな催し物を繰り広げ、毎年100万人以上の参加者を記録する。

 近年、フランスの経済が思わしくないことから、職を求めて海外に渡る若者を中心としたフランス人が少なくない。2015年8月5付けの経済紙「ウォールストリート・ジャーナル」によると、在香港・マカオフランス領事館が推定する香港在住フランス人は1万8000人から2万人で、過去5年間で5%の伸び。やむを得ず海外に職を求めたフランス人が結果的にフランス文化を海外で広めることに間接的に貢献しており、このル・フレンチ・メイも年々内容が充実してきている。

 スポンサーや広告出稿企業も強力で、BNPパリバ、ソシエテ ジェネラル、クローネンブルグ、G.H.マム、シャネル、クラランスなどフランスの一流企業が名を連ねる。香港の大手メディアをパートナーに迎え、中華電力(CLP)、マンダリン・オリエンタル、香港ジョッキークラブ(HKJC)、元創方(PMQ)、東亜銀行(BEA)、恒基兆業地産(Henderson Land)など香港の有名企業や団体などの名前も並ぶ。

 香港大会堂(Hong Kong City Hall)で行われるオープニング・コンサート「Mozart in Love」はオペラ界の歌姫、サビーヌ・ドゥヴィエルさんと弱冠32歳のフランスが誇る若き音楽家ラファエル・ピションさんによるモーツァルトをテーマにした演奏会。舞台の定番ともいえる「ロミオとジュリエット」のオペラ、「美女と野獣」の1946年版映画とバレエの公演のほか、Kee Clubではフランスの流行音楽を流すパーティーなどが行われる。

 マカオのMGMでは、フランスの彫刻家・画家のエドガー・ドガの74点の銅像が展示されるほか、香港文化博物館(Hong Kong Heritage Museum)ではクロード・モネの作品が展示される。

 2009年からスタートした「LE FRENCH GourMAY」と呼ばれるサブイベントには、110のレストラン、80のショップが参加。レストランでは「Amber」「Caprice+Caprice Bar」「L'Atelier de Joel Robushon」「Spoon by Alain Ducasse」など香港で最も有名なフランス料理店が参加し、ローヌ、ボルドーなど毎年力を入れる地域を設定。今年は「アルザス」にちなんだ特別メニューやセットメニュー、ワインのペアリングなどを用意するほか、中華料理の「欣圖軒」「満福楼」などでもアルザスワインとのペアリングメニューなどを提供する。

 6月30日まで

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