香港・尖沙咀にあるショッピングモール「K11」に8月1日、新しいアートスペース「K11 Art Space」がオープンし、こけら落としイベントとして韓国アーティストのアン・サンス(Ahn Sang Soo)さんによる個展「One Eye一目瞭然」が始まった。
以前と比べ35%を増床し、施設面積は234スクエアフィート。モール地下2階に位置するが、地下鉄直結のコンコースからもガラス越しに展示の様子をみることができる。
「One Eye」シリーズは、「一つの目を覆う」というテーマの下、25年にわたってアン・サンスさんが撮り下ろした作品の中から写真200枚、関連本5冊、映像、所持するノートなどを展示する。
アン・サンスさんは韓国を代表するグラフィックデザイナーでタイポグラファー。タイポグラフィー、ブックデザイン、文化ポスターなどを主に手掛け、ハングル文字の新しいタイプフェースを開発するなど活躍している。現在61歳。
今回の展示「One Eye」写真プロジェクトは1988年にスタートしたが、スタート当初にアート・カルチャー誌「bogoseo/bogoseo」発行の際に自身の片目を手で覆うポーズを表紙にしたことがきっかけとなり、出会う人の写真を撮り始めたという。これまでに世界中の5000人、約3万枚以上を撮影し、サンスさん自身の日記のようになっている。
同展に先立ち、香港ではアート、デザインフィールドで活躍する12人を招き、「Have you one eye today(Hong Kong)」を行い、その様子も紹介している。
同スペースでは今後も、個展やワークショップなどを随時開催予定。同展の展示時間は10時~22時。入場無料。9月1日まで。