手塚治虫生誕90周年を記念したイベント「朗豪坊・手塚治虫誕生90週年展」が旺角(Mong Kok)の大型ショッピングモール「朗豪坊(Langham Place)」(8 Argyle Street, Mong Kok, Kowloon, Hong Kong Tel: 3520 2800)の通天広場(Grand Atrium)で開催されている。
手塚治虫は「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「リボンの騎士」「火の鳥」など多くの漫画を手掛けるとともにストーリー漫画を考案し、テレビ・アニメーションを作ったことでも知られている。医師の免許も持っており、「ブラック・ジャック」はそのバックグランドを生かしつつ、漫画という物語性を付け加えて創作された。香港でも多くの手塚作品が翻訳・出版されたほか、無線電視(TVB)などでもアニメが放送されるなど、日本同様、手塚作品に親しんだ香港人は少なくない。手塚治虫のアシスタントは藤子・F・不二雄さん、藤子不二雄Aさん、松本零士さん、赤塚不二夫、石ノ森章太郎さんなど、その後の日本のアニメを支えた大物漫画家が多く、それぞれの作品も香港で人気がある。
会場正面には巨大な円柱に「90」と書かれた文字がぶら下がっており、円柱の上には大きさ2.5メートルの足を伸ばした状態の巨大なアトムのフィギュアが座っている。向かって右側にはアトム、ブラック・ジャック、リボンの騎士、手塚治虫という4人が描かれたボードを置き撮影スポットも用意した。左側にはブラック・ジャックについての概要を記したものも展示する。ブラック・ジャックの裏はリボンの騎士の解説があり、さらに主人公のサファイアが描かれたボードも展示。こちらも撮影できる。両作品ともせりふの吹き出し部分が中国語に翻訳されている数コマ分の漫画を見ることができる。
最も詳しく紹介しているのが「鉄腕アトム」。アニメの解説だけでなく、アトムのロボットとしての構造を知ることができるほか、右手を上にあげている1.1メートルのアトムの人形もあり、こちらは記念撮影のためだけに行列ができるほどの人気ぶりだ。イベントスペースの一番裏側は手塚さんの漫画家としても歴史を紹介。どのような作品を発表してきたか時系列で知ることもできる。
併せて、フィギュアやクッション、カップ、巾着、タオルなどイベントを記念したグッズも販売。
展示時間は11時~23時。5月13日まで。