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香港初の生演奏ジャズ居酒屋「Silencio」、深夜限定でおつまみサービスなど

五木田智央さんの作品が所狭しと展示されている店内

五木田智央さんの作品が所狭しと展示されている店内

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 ジャズの生演奏が聴けるコンテンポラリー居酒屋「Silencio」( 6/F, LKF Tower, 33 Wyndham St, Central, Hong Kong TEL 2480 6569)が22時~24時のディナー予約客に、日本酒グラス1杯とおつまみを提供するサービスを始めた。フランス料理店「Bibo」やバリ料理の「TRI」、「Lily & Bloom」などのレストランを経営する飲食グループ「Le Comptoir」が経営する。

握り「Russian」はオセトラ・キャビアと金箔(きんぱく)をのせた一品

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 3月のソフトオープン以来、モダン日本食のファンや日本酒ファン、ジャズファンの間で人気を集めている同店。香港初で唯一の生演奏ジャズ「居酒屋」を自称するも、決してカジュアルな店ではなく、ドレスコードはスマートカジュアルで、男女共にビーチサンダルでの入店禁止、客単価800~1,200香港ドルの高級店。薄暗い店内では毎夜ジャズの生演奏を楽しめるほか、同社が経営する他店同様、アートにも力を入れ、60~70年代のアメリカのアングラカルチャーから影響を受けたという五木田智央さんのモノクロームで描いた人物像を中心とした作品を展示している。

 エグゼクティブ・シェフを務めるのは長年モダンジャパニーズ「NOBU」に勤め、「Silencio」オープン直前まで「NOBU Hong Kong」のエグゼクティブ・シェフを2015年より担当していたカリフォルニア出身のショーン・メルさん。「NOBU」で培ったさまざまな国の料理を日本食に取り入れるスタイルを生かしつつ、メルさんの右腕を務める韓国出身のヨン・スー・ドさんと共に高級食材を使ったモダンな日本食メニューを提供する。

 居酒屋スタイルでシェアすることを念頭に作ったメニューには同店オリジナルの「斬新」なものが並ぶ。新鮮なハマチにサンショウ、コーヒーを振りかけ、昆布で巻き24時間漬けた後にコーヒーでさらにスモークすることでほんのり苦味を加えながら柔らかさを実現した「Pablo」や、新鮮な北海道産ホタテに南米料理で使われるチミチュリソースをシソ風味に仕上げてのせた「Evita」(以上180香港ドル)、国名を冠した4種類の握りはその国の特産品を使ったもので、例えば「Russian」(2貫350香港ドル)はオセトラ・キャビアに金箔をのせた握りなどがある。

 日本酒のセレクションにもこだわり、 複雑の味を味わうには純米酒が一番と、メニューに並ぶほとんどを純米酒にした。日本酒ソムリエが常駐し、食事とのペアリングなどを提案する。日本酒のさまざまなバリエーションを味わうため、グラスでの提供も行い、中には江戸後期から続く栃木の酒蔵の11代目がワイン醸造法を学び、それを生かして造り上げた「仙禽モダン純米吟醸」(130香港ドル/グラス)や室町時代に奈良県菩提山正暦寺で醸造されていた歴史的かつ伝統的な方法で造られた「鷹長菩提もと純米酒」(180香港ドル/グラス)などが含まれる。年内には200年以上の歴史を誇る酒蔵から自社レーベルの日本酒の販売を始める予定だという。

 同店では、日本酒のペアリングディナーなどのイベントやゲストミュージシャンによるライブも常時行っている。

 営業時間は18時30分~翌3時。

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