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陶器の町「益子」が香港に 展示会「益子焼」開催、作家も来港

益子焼の伝統色を多く使う大塚雅淑さんの作品

益子焼の伝統色を多く使う大塚雅淑さんの作品

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 栃木県香港事務所は9月6日、中環のPMQ(ARTS & CRAFTS STUDIO, H401, 4/F., Block B, PMQ 35 Aberdeen Street, Central, Hong Kong)で益子焼にのみフォーカスした展示会「Mashiko Pottery Exhibition(益子焼)」をスタートした。

 日本食が浸透し、多くの日本食材を使ったレストランも並ぶ香港では、「食と器の組みわせ」が他の市場よりも求められ、成熟市場だからこそ理解ができる人も多い香港。今回は益子で活動する作家のうち40代前後を中心に若手で勢いある作家10人の作品を店内のコーナーで紹介、販売している。益子には現在、約400人の作家がいるといわれているが、益子には、そこで生まれ育ったわけではなくても広く外から入りやすい環境があるとされ、益子で作られる陶芸作品であれば、それは「益子焼」を名乗ることができるという。今回出展した10人の作家をつなぐ役割として参加し、国内外のイベントなども仕掛ける「ましこのね」代表の栗谷昌克さんは「震災日本以降、外に出て益子焼を紹介する機会も増えた」と話す。

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 今回参加した陶芸作家の中で唯一2代目を継ぎ活躍する大塚雅淑さんは、益子焼の伝統色ともいわれる茶色や黄土色そして、艶(つや)のないグレーがかった青みの作品が多い。自由な風土で外からの職人を受け入れる風土の中で「益子に拠点を置く作家は本当に陶芸が好きだから、わざわさ益子に移り住んでいる。2代目という立場で、その好きに負けないようにと思ってきた時代もあった」と振り返りながらも、「自分たちの世代の仲間がそれぞれ個性を持って、切磋琢磨(せっさたくま)しながらの作品作りは刺激的」と話す。「自分たちの物が受け入れられるかは世界を知っておくことも大切。だから自分の名前を出さずに、そこの市場を知るという意味で作っている作品もある」と、他の市場ではショップにOEMで流通させる商品もあると言い、そこから何か学びを得たり、長い目線で益子焼を次の世代につなぐために奮闘している様子がうかがえる。

 元々油絵を専攻していたこともあり、花のモチーフや花器などの曲線が特徴的な作家、笠原良子さんも今回の展示会出品のため初めて来港したという。笠原さんの作品は土を削って模様を施した「しのぎ」の技が多く見られ、益子焼の本来の色や風合いを大切にしながらも女性が作った作品で、柔らかさある印象の作品が並ぶ。

 営業時間は11時30分~19時30分。今月29日まで。

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