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香港政府、全ての入境者を14日間強制隔離 3カ月間の「鎖国」状態へ

事実上3カ月の鎖国状態に入ることを決めた香港

事実上3カ月の鎖国状態に入ることを決めた香港

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 香港政府は3月17日、香港居民を含め過去14日間に中国本土、マカオ、台湾を除く全世界各国・地域から香港に入る場合、3月19日より14日間の強制隔離の対象とすることを明らかにした。期間は3カ月を予定している。

 林鄭月娥(Carry Lam)行政長官は記者会見で「中国本土、マカオ、台湾を除く全世界各国・地域から香港に入境する場合、14日間の強制検疫隔離または医学観察を行う」とした。これは永久居民も含む全ての人が対象だ。すでに中国本土や北海道などは対象となっていたが、その政策をマカオと台湾を除いて全世界に適用することになる。

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 空港などの税関で入境者は「港口衛生科(Port Health Division)」と書かれた紙が渡され、名前、ID番号、航空便の名前、座席番号、過去14日間の渡航先、検疫場所(自宅、ホテルなど)、住所などを提出。QRコードが付いたリストバンドを渡され、着用しなければならない。さらに、携帯電話にアプリ「居案抗疫(Stay Home Safe)」をインストールし、QRコードを同期させる必要がある。入境者は常にWi-FiとGPSをオンにすることも義務付けられ、自宅にいるかどうかを常に監視されるシステムになっている。もし滞在先を離れた事が分かった場合、衛生署(Department of Health)と警察に通報される仕組み。政府は、リストバンドを当面2万個用意するとしている。

 併せて上記の国々について不要不急の渡航を避けるとする「赤色外遊警示(Red Outbound Travel Alert)」に指定。つまり、香港市民に対して基本的に香港から外に出ないことを求めた。これは、世界保健機関(WHO)が「ヨーロッパがパンデミックの震源地」としたほかアメリカでも感染が拡大。一度は終息に向かっていたものの、ここ最近感染者が増え、過去2週間で確認された感染者は57人だが、そのうち50人がマドリード、ロンドン、パリという欧州からの滞在履歴があったことから決断を下した。欧米諸国も事実上、国境を閉鎖したところが多く、同じ政策を行ったことになる。

 実施期間は「外国地区到港人士強制検疫規例》(《規例》)(第599E章)(The Compulsory Quarantine of Persons Arriving at Hong Kong from Foreign Places Regulation (Cap. 599E))」に基づき3月19日午前零時より3カ月間と規定されている。併せて、早ければ4月20日に学校を開校する計画について「難しいだろう」と述べた。

 香港政府は今回の会見に先立ち3月16日、政府が隔離用に使用している暫定的な検疫センターに入居する場合は1日あたり200香港ドルを徴収することを明らかにした。これは中国などから香港に入った場合、強制隔離を受ける必要があるが香港市民は自宅があるにもかかわらず無料の食事などを食べるため、あえて検疫センターに入居するなど濫用するケースが出てきたためだ。

 一方、マカオ政府は香港より一足早く3月18日から「中国本土、香港、台湾居民、外国人雇用者以外のすべての非マカオ居民のマカオ入境を禁止する」と発表。事実上、マカオで働くことを許された人を除き、マカオのIDカード保有者以外は全てマカオに行く事ができなくなった。マカオは40日間、新規感染者がいなかったが3月15日に渡航先のポルトガルからマカオに戻ったマカオで働く韓国人、17日にはビジネスでマカオを訪れたスペイン人と相次いで感染者が発生したため、より厳しい措置を執ることになった。