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経済自由度指数、香港が25年ぶりに首位陥落 デモなどが影響、1位はシンガポール

25年間守ってきた首位の座をシンガポールに明け渡した香港

25年間守ってきた首位の座をシンガポールに明け渡した香港

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 アメリカのシンクタンク「ヘリテージ財団」と経済紙「ウォールストリート・ジャーナル」は3月17日、「2020年経済自由度指数(Index of Economic Freedom)」を発表した。香港は89.1点と前年と比べて1.1ポイント減らして第2位となり1995年から25年間守ってきた第1位の座から陥落した。2019年は2位だったシンガポールに1位の座を譲った。日本は前年と同じ30位、マカオは1つ順位を下げて35位、中国本土は2019年の100位から103位に落ちた。

 香港について項目別に見ると、財産権の確保(Property Rights)=93.6点(前年比0.3ポイント増)、司法の影響(Judical Effectiveness)=76.8点(同1.5ポイント増)、政府の清廉性(Government Integrity)=84.7点(同0.9イント増)、税負担(Tax Burden)=93.0点(同0.1ポイント減)、政府支出(Government Spending)=90.3点(前年と同じ)、財務の健全性(Fiscal Health)=99.9点(同0.1ポイント減)、ビジネスの自由度(Business Freedom)=96.2点(同0.2ポイント減)、労働の自由度(Labor Freedom)=89.1 点(同0.1ポイント減)、通貨の自由度(Monetary Freedom)=80.7点(同5.7ポイント減)、貿易の自由度(Trade Freedom)=95.0点(前年と同じ)、投資の自由度(Investment Freedom)=80.0点(同10ポイント減)、金融の自由度(Financial Freedom)=90.0点(前年と同じ)となった。

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 全体を見ると前年より評価された項目もあったが、通貨の自由度と貿易の自由度の2つが大きく数字を落とした。シンガポールの点数は前年と同じであることから、香港がある意味、自滅して順位を下げることになった。講評では逃亡犯条例改正案によるデモの影響は経済活動の妨げられたこと、政治不安、中国本土の干渉に対する恐怖が高まったとした。

 日本は前年比1.2ポイント増の73.3点だったが、順位は前年と同じ30位にランクインした。0.2ポイント上の27位には日本とよく比較されるものづくり大国のドイツがランクインしている。項目では、財産権の確保=86.6点(同2.5ポイント増)、司法の影響=71.4点(同2.9ポイント増)、政府の清廉性=80.5点(同2.5ポイント増)、税負担=68.3点(同0.1ポイント増)、政府支出=55.8点(同0.8ポイント増)、財務の健全性=62.0点(同6.3.ポイント増)、ビジネスの自由度=81.4点(同0.9ポイント増)、労働の自由度=78.7点(同0.3ポイント減)、通貨の自由度=84.4点(同1.5ポイント減)、貿易の自由度=80.0点(前年と同じ)、投資の自由度=70.0点(前年と同じ)、金融の自由度=60.0点(前年と同じ)と発表された。日本の場合は、多くの項目で改善したことが評価された一方、財政に心配があるとしてさらなる構造改革と起業しやすい仕組み作りを加速させることが必要とされている。

 1995年に始められたこの調査は前年と同じ世界186の国と地域をカバーし、12項目のスコア(各100点満点)で「経済自由度」を算出する。世界平均は前年より0.8ポイント増加して61.6点と過去最高を記録した。

 ライバルのシンガポールは前年と同じ89.4ポイント、3位のニュージーランドは同0.3ポイント増の84.1ポイントを記録した。