香港政府は香港に入る人たちへの入境制限について無期限で延長することを決めた。衛生署は閉鎖する施設についてエステとマッサージを追加したほか、政府が運営する検疫所での14日間の隔離について10日間の隔離の後、4日間は自宅隔離とすることを決めた。
4月12日現在、香港での感染者が1,004人、しかし1日の新規感染者数は4人で1桁台にまで落ち着いてきた。香港政府は4月6日、3月25日より実施していた(1)全ての海外(国家・地域)から香港に入ろうとうする非香港居民が空路で香港に入ることはできない (2)中国本土、マカオ、台湾から入境する非香港住民は、過去14日間に海外の国・地域に滞在した場合は入境を認めない (3)マカオ、台湾からの入境者は香港居民、非香港居民であるかを問わず、全て14日の強制検疫を受けなければならない (4)香港国際空港による乗り継ぎの禁止について、無期限で延長することを決め施している。
衛生署(Department of Health)は、香港国際空港に到着した乗客について無症状を含め全ての人を対象に検査を実施することをすでに決めていたが、4月7日に、この政策を4月8日より実施することを明らかにした。方法は入境後に専用バスに乗り亜洲国際博覽館(Asia World Expo)に設けられた検査センターに直行し、そこで検査を行う。検査終了後に自宅かホテル、政府運営の施設で14日間隔離。その後、陽性反応が出た場合は衛生防護中心(Centre of Health Department)が手配する公立病院に入院する。3日以内に通知がない場合は陰性と判断され、残り11日間、強制隔離を継続することになる。
さらに香港政府は4月8日、席の使用は総座席数の50%にするなどレストランに対する6項目の規制を4月23日まで延長することを決めた。閉鎖施設に関しては、クラブハウス、エステ、足つぼなどのマッサージ店においては、従業員のマスク着用、当該者の検温、消毒液の提供が可能であれば適用されないとしていたが、エステとマッサージ店はその対象から外れ閉鎖の対象となった。クラブハウスに関してはそれまでの政策を継続する。これによりゲームセンター、サウナ、ジム、ビリヤード、ボウリング、アイススケートリンク、劇場、映画館、パーティールーム、カラオケ、麻雀店、夜総会、エステ、マッサージ店はレストラン同様、4月23日まで閉鎖となる。同じく5人以上公衆の場所で集まる事を禁止する措置も4月23日まで延長する。
衛生防護中心は4月9日、政府が使用している火炭(Fo Tan)の「駿洋邨(Chun Yeung Estate)」、?枝角(Lai Chi Kok)の饒宗頤文化館(Jao Tsung-I Academy)内にある「翠雅山房(Heritage Lodge)」、柴湾(Chai Wan)の「鯉魚門公園及度假村(Lei Yue Mun Park and Holiday Village)」、八郷(Pat Heung)の「少年警訊永久活動中心?青少年綜合訓練營(Junior Police Call Permanent Activity Centre and Integrated Youth Training Camp)」の4つの検疫施設について滞在方法が変更となった。14日間隔離から10日間隔離に短縮され、その後、検査を受ける。陰性となった場合、診断と評価を受け滞在する必要のない診断と判断された人は、最後の4日間は自宅隔離としQRコード付リストバンドの着用と専用アプリ同期させる形での隔離措置となる。4月11日から実施している。
現在、4施設で1740床のベッドがあるが、例えば、外国から戻ってきた無症状の香港居身の場合、ホテルや自宅ではなく政府が運営する施設での強制隔離を選択する人もいた。しかし、最近は感染者の増加が高水準にあり、検疫施設の需要が増加すると予想されることからこの措置を決めた。政府は現在、元朗(Yuen Long)、西貢(Sai Kung)などに合計1000床の検疫施設を建造中だ。
医療崩壊を防ぐ要因の一つにベッド数の確保があるが、感染者数の増加で日本同様に香港医療関係者の負担も大きくなってきたことから、その医療崩壊を
防ぐために必死の対策を講じている。