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ガチョウのローストの名店「鏞記」、香港内に初めての新ブランド展開 新旧の広東料理を提供

炭火焼きセットに載せて脚部分を丸ごと提供する同店名物のガチョウのロースト

炭火焼きセットに載せて脚部分を丸ごと提供する同店名物のガチョウのロースト

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 1942年に創業したガチョウのローストで知られる老舗広東料理店「鏞記(Yung Kee)」が初めての新ブランド展開となる「鏞鏞・藝●館(Yung’s Bistro)」(Shop 701, 7/F, K11 MUSEA, Victoria Dockside, 18 Salisbury Road, Tsim Sha Tsui, Hong Kong Tel: 2321 3800)を、尖沙咀の「K11 Musea」にオープンした。

店のコンセプト同様、新旧を織り交ぜた内装の店内

 「鏞記(Yung Kee)」といえば中環の威靈頓街に大きな店を構え、黄金に輝く看板とガラス窓越しにつるされたガチョウのローストが目印の香港の名物レストランの一つ。黒毛のガチョウのみをセレクトし、創業時から変わらないレシピのたれを付け、炭で焼き上げたローストメニューが看板で、2010年・2011年にはミシュラン1つ星を獲得している。ガチョウや豚のローストといえば香港で広東料理の定番メニューだが、炭火にこだわっている店は今ではごくわずか。そうしたこだわりを持った同店には地元香港に限らず、海外にも根強いファンを抱えるが、今回の新店のターゲットは新しい顧客層だという。

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 シンプルでミニマルなモダンな内装の店内は一見、広東料理レストランに見えないが、本店で使われていた手製のタイルを配置するなど、同店のコンセプト同様に新旧を織り交ぜている。2000平方フィートに及ぶテラスエリアを設け、目の前に広がるビクトリア湾の夜景を眺めながら食時を楽しむことができるのも特徴だ。

 「同店では新しい顧客層に広東料理の伝統と技を知ってもらい理解を深めてもらうために新しい試みを取り入れた」と話すのは新店のオーナーで、「鏞記」創業者の孫娘に当たる甘蕎因さん。「広東料理は多様性を楽しめるだけでなく、伝統、職人技、哲学にあふれている。それらを同店では『モダンにアレンジした伝統メニュー』『昔からのレアメニュー』『幼少期を彷彿(ほうふつ)させる懐かしの料理』『家庭料理』の4つの柱を通して紹介できたら」と思いを明かす。

 「流心西施炸蝦丸」(200香港ドル)は「鏞記」の名物の一つである1カ月半発酵させた豆腐をエビボールに詰めて揚げたもの。昔からのメニューである発酵豆腐に新しさを加えた。広東料理の定番の一つ、ネギやショウガと蒸すことが多いガルーパを塩漬け魚と一緒に、ここではガーリックとチリたっぷりのスパイシークラブ風に提供する「潮吃懷舊生死戀」(360香港ドル)や「鏞記」の名物であるショウガの漬物を添えたピータンの前菜を、漬物ではなくショウガソルベで提供する「松花皮蛋配酸薑」(18香港ドル)などが「モダンにアレンジした伝統メニュー」として挙げられる。「昔からのレアメニュー」としては、蒸し卵にカニみそを添えご飯と提供する「禮雲子蛋清配兩口飯」(130香港ドル)。カニみそはそのうま味で知られる小ぶりのカニ10杯から手作業で取ったものを使う。「懐かしの料理」では同店の看板でもあるガチョウのロースト「『嘆』燒原隻鵝脾」(290香港ドル)で、脚部分を丸ごと提供する。今では細かく切って提供するのが一般的だが、かつては特別な日や大事なゲストを迎えるに当たりガチョウのローストは脚部分を丸ごと提供していた。その懐かしの伝統を追体験してもらおうと同店では迫力のメニューが誕生した。さらに専用の炭火焼きセットに載せて提供するため、同時に香ばしい味わいが楽しめるようにした。「家庭料理」では豚バラを揚げた後に漬物としょうゆのソースでマリネし、煮込んだ甘辛い味わいを楽しむ広東の家庭料理の代表的存在「家郷梅菜扣●肉」(320香港ドル)がお薦めだという。ほかにプレゼンテーションにおいても、広東料理を楽しく味わってもらおうと工夫を凝らした一品料理がメニューに並ぶ。

 営業時間は11時~23時。

●=口へんに當、●=手へんに口