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香港にクラシック調のイタリア料理店「Aria」 継承レシピからモダンメニューまで幅広く

ソースも複数の味の組み合わせで客を楽しませる

ソースも複数の味の組み合わせで客を楽しませる

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 香港のランカイフォンにそびえるLKFタワー(24/F, LKF Tower, 33 Wyndham St, Central, Hong Kong Tel:2804 1116)の24階にイタリアンレストラン「Aria」がオープンした。

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 同店はクラシックなオペラハウスのインテリアから、デザインのインスピレーションを得て開いたもので、古くから受け継がれている家宝を想起させるようなコレクションを並べる。店内はメインダイニングエリアに54席、テラスには12席を配置した。

 エグゼクティブシェフのアンドレア・ザンボーニ(Andrea Zamboni)さんは元々、イタリア北部のベルガモ出身。ベルガモのミシュラン3つ星「da Vittorio」などイタリア各地のミシュラン星付きレストランに加え、広州のリッツカールトンなど中国本土や香港の「Otto e Mezzo Bombana」などでも活躍してきた。メニューは週替わりで、その時に手に入るものを使う。

 「ピザ職人ではないからね」とはにかむものの特徴の一つがナポリピザ。ピザ生地を作るときも、68%の水分量で小麦粉をこね、その後24時間置くなどの時間をかけているため、モチモチ感がベースでありながらもクリスピーさも感じるような生地に仕上がる。例えば生ハムメロンのトッピングでも、24カ月のパルマ産生ハムに添えるのはメロンのソルベ。イタリアのマントヴァで収獲したものを使うが、それぞれのメロンにシリアルナンバーが振られ、生産者、収穫時期などをデータで確認できるものを使う。食材は主にイタリアから直送のものを中心に使うが、日本食材では鹿児島牛や宮崎牛、シマアジなどを使うなど、現在は新鮮な日本直送の魚介類に興味を持っていると言う。「今後積極的に使っていきたい」とも。

 フォアグラとヨーロッパのアカザエビであるスキャンピー「Foie Gras e Scampi」(時価)は、ゆっくり調理し、削りたての香り漂うトリュフを載せ、仕上げにカボチャの甘さのあるソースを客の目の前でかけて提供する。深海で取れるシチリアのマザラ産赤エビにはサワークリームに熟成キャビアをのせて仕上げ、プレートの横にトマト、ガーリック、卵黄で作ったソースをドッドで添える。

 シグネチャーパスタ「Tagliatelle with Zarda Spicy Tomato Sauce」は、イタリア北部で使われることが多い細長いリボン状のタリアテッレにガーリックや卵黄を使ったスパイシーなトマトソースを使ったもの。リゾットは香港の粥のように長時間煮込むことで、食感を残しながらも米の形状が溶けたようなクリーミーさに仕上げる。モッツラレラに近いが水分の多いチーズ「フィオルディ ラッテ」やウオッシュタイプのチーズ「タレッジョ」を使い、最後に片手鍋のままシェフがテーブルに来て、イタリアのスパークリングワイン「フランチャコルタ」をかけてサーブする。

 イタリアミラネーゼスタイルのカツレツ「Italian Milk-fed Veal Cutlet Milanese Style with Tomatoes, Celery Relish and Sicilian Lemon」($428)にはさっぱりとしたシチリア産レモンのソースを添えるなど、食材を生かし、その味の組み合わせを考えた構成を考えて各メニューを完成させるという。アラカルト以外にも、客が満足いくまでシェフのお薦めを提供し続ける「お任せスタイル」のコースメニュー(2,000香港ドル)も用意した。

 営業時間は、ランチ=12時~14時30分、ディナー=18時~23時。現在は新型コロナ肺炎措置に沿った営業時間だが、終息後は週末の木曜・金曜・土曜のディナー後はラウンジに変わり、DJが80~90年代のクラシックトラックを中心に翌2時まで開放予定。

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