フードデリバリ―プラットフォーム「Deliveroo香港」が10月20日、九龍湾の美羅中心(32 Lam Hing Street, Kowloon Bay, Kowloon)に同社4カ所目となるキッチンスペース「戸戸小廚(Deliveroo Edition)」をオープンした。九龍東地区の5つのエリア(彩虹・啓徳・九龍湾・観塘・牛頭角)を担当エリアとし、ピックアップポイントとしても活用する。同エリアは香港の総人口10%近くに及び、68万8500人以上を抱えるエリアだ。
Deliveroo社はロンドンに本社を置き、2013年創業のフードデリバリ―プラットフォーム。ベルギー、フランス、香港、イタリアなど、世界12の市場で500以上の都市で事業を展開し、1日8万人以上が利用している。
新型コロナ肺炎の影響が続く中、既存顧客へのサービス向上のため、集配のための最大のキッチンハブとして活用する。7つのレストランパートナーに加え、同所のみでの新ブランドも投入した。同キッチンの投資額はこれまでで最高の1,000万香港ドル以上に及んでいるという。3000平方フィート以上のスペースに7つのキッチンを設け、それぞれのブランドに調理スペースや調理用具や冷蔵庫などを提供し、調理スタッフと食材をレストラン側が供給する。
九龍湾のキッチンには、ベトナム料理「Nha Trang(ニャチャン)」、「Man Kee Cart Noodles(文記車仔麺)」が新しいパートナーとして加わり、それ以外でも「Eclipse Group」「Pizza Express」「Shanghai Lane」「Pololi」「SoupDay」が同社のキッチンを利用して調理スタッフがレストランの味を再現する。
「Nha Trang」のコーポレートブランディング・開発マネジャー、ミッシェル・リー(Michell Lie)さんは「九龍側でも我々が展開できる空間を探してきたが、どれも広すぎたり狭すぎたりして、いい物件が見つからなかった」と話し、同プロジェクトに参画できたことを喜ぶ。
エクリプスグループ総支配人のエマ・セブロフさんは「灣仔でも、いい結果を生み出すことができ新しい機会をもらった。自社のレストランはそのほとんどが灣仔~中環エリアのため、九龍側での存在に期待している。そのため、Deliverooと一緒に手羽先、ハンバーガーを提供するブランドも立ち上げた」と話す。
「戸戸小廚」の利用客はこの半年で3倍に増えた。11月2日まで、最低200香港ドルの利用客は25%引で利用することができる。
同社は長期リース、新技術、設備、建物のメンテナンスに投資を決め、Deliveroo 香港の2020年総投資額は5,000万香港ドルを予定。今後数四半期で、香港全体で50店舗を展開していくことを目標とする。