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日本政府、香港への渡航中止勧告を解除 キャセイ航空は関空線を一部再開

香港ー関空便を再開するキャセイパシフィック

香港ー関空便を再開するキャセイパシフィック

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 日本政府は10月30日、第44回新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、中国本土(香港・マカオを含む)を含む11の国と地域について、11月1日午前零時をもってレベル3から2に引き下げることを決めた。

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 レベル3「渡航はやめてください」からレベル2「不要不急の渡航はやめてください」に引き下げられたのは、香港、マカオ、台湾、中国、韓国、タイ、ベトナム、シンガポール、ブルネイ、オーストラリア、ニュージーランドの11の国と地域。一方、ミャンマーとヨルダンについてはレベル2から3に引き上げた。

 検査対象の緩和は新型コロナウイルスが感染拡大して初めて。1日現在、香港の累計感染者数は5331人、死亡者は105人、回復者5096人、新規感染者は7人で、感染状況が落ち着いていることから香港は緩和対象になった。

 これにより入国検疫時のPCR検査は不要になる。日本入国前14日以内に香港・マカオに滞在歴のある外国人も入国拒否が解除され、香港・マカオに居住・滞在している外国人に対して求められていた出国前72時間以内のPCR検査証明書の取得についても必要なくなった。

 ただし、日本国籍者を含む全ての入国者に対して、滞在場所や連絡先などを登録する質問票の提出や14日間の待機、バス・タクシー・国内線航空便など公共交通機関を使わない移動の要請は従来と変わらない。つまり今回の措置では、緩和された国と地域からの日本への入国者は空港でのPCRのみが無くなったことになる。よって、対象の中でも観光客受け入れを認めていない国・地域が多く、日本人がすぐに香港を含めた海外旅行に行けることを意味しているわけではない。香港に入境後の厳しい14日の隔離措置は依然として続いたままだ。

 シンガポール、韓国、ベトナムとは短期出張者の14日間の待機や隔離措置を免除するトラベルバブルの運用を行っており、この3カ国以外で今回緩和された国は次のトラベルバブル対象国・地域になる可能性が高い。事実、香港政府は日本政府との交渉をしていると認めている。トラベルバブルが始まり、その次の段階として渡航がフリーになる可能性が高く、新型コロナウイルスの感染状況とワクチン次第でその判断が行われると考えられる。一方で、ワクチンに関係なく米ハワイ州は日本人に対して11月6日より、日本人旅行者が出発の72時間以内に認定医療機関で受けたPCR検査の陰性証明書を提示すれば、14日間の隔離措置を免除する方針を発表した。しかし、日本に帰国した時に14日間の自主隔離義務が継続されているため、ハワイに日本人旅行者が以前のように戻るのは時間がかかると見られている。このように相手の事情もあり、日本と香港ではどのようなケースになるのかはまだ不透明だ。

 キャセイパシフィック航空は11月21日と28日の2日間、関西国際空港と香港国際空港を1日1往復する便を運航する。現在、キャセイは成田国際空港と香港国際空港間で週3便運航していたが、これが再開の初便となる。スケジュールは、関空発CX507便=18時~香港着21時35分、復路の香港発CX506便=11時45分~関西着16時15分。

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