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広東省、マカオから戻る香港市民は強制隔離免除に シンガポールとのトラベルバブルは延期

第4波が始まったと発表された香港

第4波が始まったと発表された香港

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 香港政府は11月11日、広東省、マカオに在住する香港居民が香港に戻る場合14日間の強制隔離を免除することを決めたが、同22日に始まる予定だったシンガポールとのトラベルバブルについて21日、香港で新型コロナウイルスの第4波とされる感染拡大が始まったことを受け、開始時期を2週間延期して検討すると発表した。

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 広東省、マカオには多くの香港居民が住んでいるが、今月23日より、新たな政策「回港易(Return2HK)」により14日間の強制検疫が免除される。

 条件は14日以内の香港、広東省、マカオ以外の滞在歴が無いこと。香港に入るには深セン湾口岸(Shenzhen Bay Port)の税関と港珠澳大橋(Hong Kong-Zhuhai-Macao Bridge)の税関を利用しなければならないが、前者は1日3000人、後者は1日2000人の制限が加えられる。申し込みはオンラインで行わなければならない。受付時間は水曜9時~金曜18時。申請が受理された場合、申請翌週の月曜~日曜に香港に行かなければならない。その中で、来港日と税関を指定する。申し込みは先着順で、変更は不可。広東省とマカオにある香港政府が承認した現地の医療機関で検査を受け陰性証明を取得しなければならず、陰性証明は72時間以内のものが有効とされる。

 申請者は、広東省であれば「●康碼(Yuekang Code)」、マカオであれば「澳康碼(Macao health code)」という電子サイトに陰性証明を送り、かつ必要事項を登録する必要がある。完了すれば当該サイトからQRコード付きの電子証明書(健康コード)が送られてくる。

 その後は指定日に税関に向かう。ただし、例えば、港珠澳大橋を走るシャトルバスは現在、大幅な間引き運転を行っているため、出発時刻などを確認する必要がある。税関ではQRコード付き電子証明書が必要となるため、従来よりも少し手続きに時間がかかることになる。指定日に入境手続きを行わなかった場合は無効となり、改めて申請し直す必要がある。

 当該者が香港から広東省やマカオに戻る時は、現地で14日間の強制隔離義務が解除されていないため、今回の措置がどれだけの効果があるのかは不透明だ。

 一方、シンガポールとのトラベルバブルは22日から実施する予定だったが、香港での感染拡大を受けて香港政府は前日の21日に急きょ、2週間延期することを発表した。22日現在、香港の累計感染者数は5629人、死亡者は108人、回復者5259人、新規感染者は68人と、ここ数日、新規感染者と増大が止まらない状況にあることが原因だ。

 香港政府とシンガポール政府との間では、香港またはシンガポールにおいて、トラベルバブルとは関係ないローカル感染の1週間の平均値が1日当たり5件以上(海外からの帰国者の感染は除く)確認された場合は、2日後から2週間、トラベルバブルを一時停止する。停止期間中の14日目の最後の日が5件以下であればトラベルバブルを再開できることで合意している。

 香港政府は、12月の頭に状況を勘案してトラベルバブル再開の判断を下すとしているが、最初のトラベルバブルの出鼻をくじかれただけに、どのような対応をするのか注目される。

 香港政府は今月21日、香港内での新型コロナウイルス対策の厳しい措置を打ち出した。バー、パブ、クラブなどでのライブパフォーマンスとダンスが禁止され、パーティールームは再び閉鎖される。有効期間は11月22日~26日とする。

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