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香港政府、新型コロナの感染リスクアプリ「安心出行」発表 16日から運用

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 香港政府は11月16日、新型コロナウイルスの感染者と接触した可能性を通知するスマートフォン向けのアプリ「安心出行(LeaveHomeSafe)」の運用を始めた。

 16日現在、香港の累計感染者数は5467人、死亡者は108人、回復者5198人、新規感染者は8人となっている。今回スタートしたアプリは、創新及科技局(Innovation and Technology Bureau )内に感染についてのアプリ開発の部署を設け開発したもので、無料でダウンロードでき、Android、iOSの両方に対応する。

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 利用方法は簡単で、アプリをダウンロードし、目的地に到着したとき、その場所に掲げられているQRコードを読み込むだけ。その訪問場所を離れる時、画面に表示されている「離開(Leave)」のボタンを押す。QRコードは、政府系のオフィス、体育館、スイミングプール、図書館、街市(Wet Market)、コミュニティセンター、ショッピングモール、公営住宅、病院、クリニック、郵便局、建築現場、レストラン、バー、カラオケ、クラブ、ジム、銀行など公営と民間合わせて6000カ所以上がこのシステムを支援することに同意したが、参加する場所は「さらに拡大させていきたい」としている。

 併せて、1万8000台あるタクシーでも導入される見込みで、タクシーのドアに点字と番号が書かれたステッカーが貼られており、これをスキャンすれば良い。

 このアプリによって、自分がどこに行ったのかという過去の行動履歴が分かるほか、政府による感染者情報との突き合わせが可能となる。もし自分が訪れた場所に感染者がいた場合は濃厚接触の可能性があるため、その旨を知らせる通知と「病院に行ったり、感染しているかどうか検査を受けたりした方がいい」ことを勧めるメッセージも送られてくる。もし利用者が感染した場合、衛生防護中心(CHP)が当人に一度限りのパスワードが送る。その後「報告確診或初歩確診(Report Confirmed Positive or Preliminary Positive)」のボタンを押すとCHPに行動履歴などのデータが送られ、政府は潜在的な濃厚接触者の調査などに展開する。

 世界各国で政府が新型肺炎用のアプリを運用しているが、「政府に行動履歴を把握されるのでは」とダウンロードする人は多いとは言えないのが実情。香港政府では、利用するために登録作業をする必要はなく、スマートフォンによる位置情報やスマホ内に蓄積されているその他の個人情報は利用しない。記録は暗号化し、ユーザーの個人用携帯電話内に保存されるだけで、政府やその他のシステムには保存しない。行動履歴は31日後には自動的に削除されると説明するなど、市民の懸念の払しょくに必死だ。