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香港に日本酒飲み放題ダイニング「酒の和HANARE」 1号店と同じビルに2号店

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 香港で日本酒の販売を手掛ける京都貿易社が12月7日、日本酒飲み放題をテーマにした「酒の和HANARE」(19/F, Bartlock Centre, 3-9 Yiu Wa Street, Causeway Bay TEL 2333 3840)をグランドオープンした。場所は同社が展開するバー「酒の和」が入るビルの19階。

窓からはハッピーバレーの競馬場もよく見える

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 16階にある1号店では土曜限定で、380香港ドルで日本酒が飲み放題になるサービスを実施してきた。新型コロナ肺炎第1波が収束した後、同店はV字回復を遂げ、予約しても席を取れない客が多く出てしまったことに加え、他の曜日にも実施してほしいという声や、同じビルに空きのフロアも多く出ていたことが2号店出店の決め手となったという。

 ゼネラルマネジャーの高松結実さんは「3月にスタートしたオンラインショップも新店オープンへ大きく背中を押した」と話す。香港では、個人からのオーダーに個別に対応できる倉庫を探すのに苦労したが、1本からの配送も請け負うパートナーを見つけ、全体の売り上げの半分近くまで小売りで伸ばしているという。同社は現在、35蔵、約200種類の酒をほぼ直接取引で香港に輸入している。

 同店では、日本酒、焼酎、果実酒など約80種類のアイテムを1時間180ドル、以降15分ごとに25香港ドル、3時間以上になると380香港ドルを上限とし、さまざまなアイテムを提供するのが特徴。約7割が日本酒で、純米酒、純米吟醸を中心にそろえている。プレミアム酒のカテゴリーを楽しむには時間に関係なく100香港ドルを追加すると純米大吟醸や限定酒などもオーダーできる。飲み放題にはサントリー・プレミアムモルツの生ビールも含む。

 2016年にオープンした同店。オープン当時は「とにかく純米大吟醸が良い酒」「飲むなら『十四代』や『獺祭』を飲みたい」という客が多かったが、ここ数年、香港人の日本酒の知識も増し、「米の味をしっかりと味わいたい」と純米酒にも目を向けるなど、日本酒の楽しみ方をいろいろと知るようになった香港人が多いという。

 飲み放題のメニューにもある山口の永山本家酒造場「貴」は、秋酒ながら、自社銘柄の酒を組み合わせたブレンド酒で食中酒として合わせやすく、アルコール度数も14度とやや低めであるのが特徴。奈良県の千代酒造の純米大吟醸「篠峯」は無ろ過生原酒で、地元奈良の米を使っているのも特徴。「繊細な酒であるものの、保存状態をしっかりさせて香港まで流通させている」。最近の香港では生酒を好む人も多いという。

 同店は通常のレストランライセンスを取得しているため、揚げ物なども提供するなど日本酒と合わせる料理に力を入れている。オーダーは非接触型を導入し、自分の携帯でコードを読み取り料理を注文する。「枝豆」(58香港ドル)、「タコワサ」「ゆず大根」(以上48香港ドル)をはじめ、「イカ明太子」「ホタルイカ沖漬け」(以上78香港ドル)などの日本酒に合わせやすいものから、「うにといくらのミニ丼」(188香港ドル)などの人気メニュー、焼き物、揚げ物、おでんなども用意する。

 高松さんは「今後も好奇心旺盛な香港人の要望に応えるため、新入荷のアイテムもどんどん紹介していきたい。地域ごとの酒の紹介などの新しい切り口も模索している」と意気込む。

 営業時間は17時~24時。現在は新型コロナ感染拡大防止措置に準じて営業している。

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