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香港コロナ対策、措置延長で静かなクリスマスと新年に イギリスからの航空機は運航停止

厳しい措置を更に延長した香港

厳しい措置を更に延長した香港

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 食物及衞生局(Food and Health Bureau)の陳肇始(Sophia Chan)局長は12月21日、新型コロナウイルス対策を発表した。18時以降の飲食店内での食事を禁止など一連の措置は2週間延長され2021年1月6日までとなる。これにより、クリスマス、大晦日、お正月は事実上、自宅や親族、友人の家で過ごす事が基本となる。加えて、香港政府はイギリスで変異したコロナウイルスによる感染増加を受けて、12月22日午前0時より香港-イギリス間の旅客機の運航を一時停止する事を決めた。

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 21日現在、香港の累計感染者数は8238人、死亡者は131人、回復者6910人、新規感染者は85人。公衆での集まりを制限する「限聚令」については最大2人、公共の場や公共交通機関でのマスク着用義務、レストランの店内飲食の禁止は18時~4時59分(テークアウトは可能)、レストランでの1卓当たり人数は2人、収容人数の50%、テーブルの距離を1.5メートル離すこと、検温、消毒、飲食時以外のマスク着用義務、ライブパフォーマンスとダンスも継続して禁止、宴会は最大は20人はすべて1月6日まで継続される。

 バー&パブ、サウナ、ナイトクラブ、パーティールーム、ゲームセンター、アミューズメント施設、カラオケ、麻雀、スイミングプール、フィットネスジム、体育施設、エステ、マッサージ施設を継続して閉鎖。クラブハウスは依然として運営が認められるが、こちらも会議室や多目的室においては収容人数の50%までとなり、ライブパフォーマンスとダンスも継続して禁止される。また、徹底した消毒などの防疫対策を施さなければならない。

 ホテル・ゲストハウスでは、通常のゲストルームは1室4人まで、2ベッドルーム以上のスイートは8人までの利用に限る。飲食時、浴室、ゲストはマスクの着用義務、施設内にある全ての家具と客がチェックアウトした後の客室内にある設備や備品、リネン類の消毒、ソーシャルディスタンスの徹底、ホテル内の浴室・サウナの閉鎖、ホテル内にある宴会場でのライブパフォーマンスとダンス禁止、強制検疫者への訪問の禁止、会議室は収容人数50%も同じく継続される。追跡アプリの「安心出行」のQRコードの掲示義務も変わらない。

 公務員の在宅勤務も同日まで延長する。香港にある全ての幼稚園、小中学校はクリスマス休暇終了後、対面での授業および校内活動は2021年1月10日まで停止することを決めた。これにより、学校への通学再開は最速でも来年1月11日以降になる。

 香港政府はハイリスク地域として19カ国を指定しているが、その中にイギリスが既に含まれており、厳しい入境条件がすでに課されている。しかし、最大で7割強いと感染力といわれる変異型のがイギリスで猛威をふるい、ロンドンなどが再びロックダウン。フランス、ドイツなどのイギリス周辺諸国は同国からの入国停止を決めた。旧宗主国でイギリスと関係の深い香港政府は入境禁止とほぼ同じ効果を持つ香港-イギリス間のフライトの一時停止を決めた。これに合わせて、郵便の航空便(スピードポストを含む)も12月22日より一時停止となる。ただし、船便のサービスは継続する。

 12月7日から20日までの2週間で1255例の新規陽性者があったが、うち80人が外国からで、さらにイギリスからが全体の21%を占めていた。政府では14日間の強制検疫の後に新規感染者が発生した事例があったことから、イギリスから入境した人は14日間の政府指定ホテルでの強制検疫の後、さらに7日間、自宅での強制検疫を追加し、合計21日間の検疫義務を課する考えがあることを明らかにした。その間に19、20日目に3回目の検査を行う。ただし、これには条例の改正が必要となるため、詳細は行政会議通過後の詳細を発表するとしている。

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