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香港で花火大会など旧正月イベントの多くが中止 花市は中止から一転、規模を縮小して開催へ

中止を撤回し、一部制限をして開催することになった花市

中止を撤回し、一部制限をして開催することになった花市

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 新型コロナウイルスの影響は2年目を迎えたが、花火大会などの旧正月のイベントは基本的に中止となることが決まった。加えて3月31日までは基本的に海外からの入境者は強制検疫を受けなければいけないため、オンラインによる開催に切り替えたり、延期したりする事例が増えている。

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 香港は18日現在、累計感染者数が9665人、死亡者は163人、回復者8786人、新規感染者は107人となっている。康楽及文化事務署(LSCD)は1月15日、例年行われている花火大会「香港賀歳煙花匯演(Hong Kong Lunar New Year Fireworks Display)」と、旧正月の15日目の元宵節(Lantern Festival)に開催される「元宵綵燈會(Lunar New Year Lantern Carnivals)」を中止すると発表した。大勢が集まることを避けるのが目的で、花火大会は2年連続の中止となる。

 花火と並ぶ旧正月のメインイベントで、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)を巡るパレード「香港新春花車巡遊(Hong Kong International Chinese New Year Night Parade)も既に中止が決まったイベントの一つ。沙田(Shatin)にある車公廟で開催される「車公誕新春市場」も開催を断念した。大埔(Tai Po)郊外の林村(Lam Tsuen)にある巨大樹木にミカンを投げて願掛けをする許願節(Well-Wishing Festival)は、旧正月初日である初一(2021年は2月12日)から初九までは会場封鎖が決定。旧正月10日目からは従来通り一般に開放する。香港内15カ所で開催される花市「農暦年宵市場(Lunar New Year Fair)」は当初中止する予定だったが、とくに花店や花を栽培する業界から大きな反対の声があがり、政府は状況を再評価。規模を屋台の店の数を半分にし、人の出入りをコントロールし、また関係者は全員検査を受けることを条件に(検査料は政府が負担)開催を認めるとした。出店は抽選制とし賃貸料は免除する。黄大仙(Wong Tai Sin)と車公廟での参拝が中止になるかどうかについてはまだ、アナウンスメントされていない。

 そのほかのイベントについても、オンラインでの開催は延期が相次いで発表されている。毎年3月に開催されている「国際影視展(International Film & TV Market / FILMART)」は2020年8月に延期され、かつオンラインで実施されたが、2021年は3月15日~18日にオンラインで行われることになった。「潮流精品展(Lifestyle Showcase)」は「時尚購物展(Lifestyle Shopping Fest)」に名前を変え4月28日~5月2日に移動する。「國際珠寶展(International Jewellery Show)」は3月3日~7日から7月2日~6日となり、亜洲国際博覧館(Asia World-Expo)に会場を移して開催。1月21日~2月1日に予定していた「美食博覧(Food Expo)」は8月12日~16日への延期が確定している。

 スポ―ツでは、2020年は中止になった香港マラソンは1月24日に行う計画だったが、10月24日に変更された。同じく2020年は中止となり、2021年は4月2日~4日の予定だった7人制ラグビーの祭典「香港セブンズ」は11月5日~7日に延期された。

 3月31日までは、入境者は強制検疫を受けなければいけない措置が続いている。現在は21日間の政府ホテルでの強制隔離をしなければならないが、強制隔離の期間の短縮または延長があったとしても、「強制隔離」はイベント開催という意味でハードルとなる。ビジネスバブル、トラベルバブルが解禁されてもそれは一部の国限定であることから、渡航制限が相当数の国・地域に解禁されない限り、さらなる延期イベントの発生、再延期、中止が避けられない見通しだ。

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